シンガポールとアメリカの中高を体験して
大学4年、大学1年、中学1年の息子がいます。
2010年から2013年までをシンガポール、2013年から2016年まで東京、そして2016年からは、三男だけを連れてアメリカに来ています。
シンガポールのインター校(IB中学高校を2校経験)、アメリカの現地校(非IB校) 日本の私立中高一貫校を比較してみようと思います。 すっごく長文になってしまいました。興味のある方のみお読みください。
次男は中1をはAustralian International School in Singapore(AISS) 、数学が物足りなくて、中2と中3をシンガポールのSt Joseph Institute International(SJII) に通いました。
IB校が良かった点は
勉強の内容が面白いことです。表面的な暗記は少なく、とにかく答えが簡単に出ないような問題を考えさせて悩ませます。今の時代、スマホですぐに答えが出るようなことを記憶させるだけでは意味がないことは教師も生徒もわかっています。
「大変だけど面白い」それがIBです。
中学のMYP(中学プログラム)は主に考え方や学び方を学び、高校のDP(ディプロマプログラム)では一気に内容が高度になります。IBDPはハードですが、深く学ぶので驚くほど大人になります。
特に良かったのが日本語A(母国語)です。本をボロボロになるまで読み、行間を読み、考え悩む息子は、哲学者になっちゃうんじゃないかと思われました。(その後、日本の大学に進学し、フツーに戻ってしまいましたが)
長男の学年で日本語A(母国語)のHL(ハイヤーレベル)を取ったのは長男だけだったので、日本語だけは、オンラインで受講しました。その時、息子を指導してくださり、最高点の7点を取らせてくださった鈴木先生は今、GLICCという学校を開かれています。悩むことで脳のコアが鍛えられると思っている私は、帰国後は三男をここに通わせたいと思っています。願わくば、大学入試が、思考力、論述力を問うものに変わっていてくれると嬉しいです。
もう一ついい点は、パソコンに強くなる点です。
長男が、私の留学説明会で、IB日本語Aについてプレゼンした時のスライドがこちらです。1時間足らずで作っていました。高校のIBでしょっちゅうプレゼンをしていた長男は「パワポなんて古いよ」と言っていました。パソコンの授業なんてしなくても、中高校生にプレゼンの宿題を与えれば、遊びながらいろんなソフトを使いこなしていきます。ちなみに息子たちが通ったIB校は両校とも、一人一台、ノートパソコンを持ちます。日本に帰国した時、日本の大学1年生が、「エクセル?できません。LINEだけです」というのを聞いてとても驚いたのを覚えています。
でも、次男は日本の高校に通った3年間、パソコンを使った宿題はほとんどありませんでした。パソコン=ゲーム=悪 ではないと思います。すべての家にノートブックが買えるわけではない、というご意見もあるでしょうが、最近の若者はスマホでもレポートがかけますし、学校のコンピュータールームやネットカフェ、図書館など端末ならどこにでもあるのではないでしょうか。もちろん、ローテクの手で書く事も大切です。夏休みの自由研究のプレゼンをパソコンで作ったら加点、というくらいでいいかもしれません。
IBでは、先生も学習者として生徒と共に学びます。
「IB校では教え方が毎回違ったのに、日本はいつも同じ教え方」と息子がぼやいていました。どんどん新しい技術が生まれる今、先生も学び続ける必要があります。
次男が中2中3で学んだSJIIの数学の一番上のクラス(4段階に分かれていました)では、一人一人に端末が渡され、問題が渡されるとクラスの全員がスピードと精度を競いあいます。これはゲーム感覚満載で、この年代の男の子にはたまらなく楽しいものでした。
歴史の授業。
質問から始まります。
印象に残っているのは、「なぜ、ヒトラーが台頭したのか」この切り口から第二次世界大戦を学びました。
時代背景、その時代の人々の生活や心情、国際関係、きっかけとなるような様々な事件など、あらゆる角度から調べて答えを導き出していきます。
私がトランプ氏が当選したことを憂いているのはこの時学んだためです。排外的な風潮はいつの時代も非常に危険です。私が今年最もショックを受けたこの記事を読んでいただければ民族紛争の恐ろしさがよくわかります。
IBでは、レポートにも得点が1点から7点(特に優秀)がつきます。
知識を羅列しただけでは4点くらいしかとれません。
先生が「ひえー、素晴らしい調査と論理性と洞察、こりゃ参りました〜」と尻尾を巻くようなレポートだけが7点をもらえます。
詳しくはこの資料の10ページぐらいに英語で書いてあります。
次男が中2の時に学んだ、「日本がどうしてシンガポールまで攻めてきたのか」という授業も印象的でした。
私が学校の面談で(前述のIB2校では、すべての教科の先生と5分ずつ面談できました。日本の中高では担任とだけでした)、日本人の視点から歴史のリサーチをしたい、そうすることで息子はより授業に貢献できるし授業も重層的になり授業の質も上がるだろう、と申し出たところ、そこは素晴らしいIB校。時々、日本人の立場からリサーチすることを全員にさせてくれました。
たとえば、
「あなたは山下奉文司令官の下で働く日本軍の一員です。日本の大本営にマレー作戦の進行状況を日々報告しなさい。」と言ったように。
また、
「あなたはシンガポールの市民です。日本兵が上陸してきた時に見たこと、感じたことを書きなさい」と言ったような宿題もありました。リサーチをしながら辛くなってしような、忘れられない宿題でした。
それまで、私にとって歴史とは事実と流れを学ぶだけのものでした。でも、次男のIB歴史を手伝うことで、その時代に生きた人に想いを馳せ、その時代の人になることを学びました。歴史観や他人を思う心が養われたと思います。
誤解している人が多いと思うのですが、IBは英語を学ぶ教育ではありません。高度な内容を調査し、議論し、論述するので、私は母国語で学んだ方がいいと思います。
いまや日本語でIBが学べるのですから、日本で日本語IB校が増えることを切に願っています。
IB校の認定を受けるためには、学校の施設や教師陣の質の向上などIB組織委員会の基準を満たさねばならず準備には数年かかります。簡単なことではなくお金もかかります。
最終試験であるIBDPの問題は非常に難しく、その高度なレベルゆえ、トップ校が対象になると思います。ただ、現状では、偏差値の高い学校は、大学入試の結果を出すことを多かれ少なかれ意識せざるを得ないので、大学入試が変わらなければ、日本の教育は変わらないでしょう。
日本でIB校が増えない理由はこのあたりにあると思っています。
シンガポールでは、特にインターナショナルスクールでは、学費が高くてもIB校が選ばれる傾向があり、多くの学校がIB校になりました。(ローカル校は超トップ校を除いてIBは採用されておらず、イギリスのOレベルやAレベルといった従来型の教育方式を取っています。トップレベルの学生には答えのない問題を解決できるリーダーシップを身につけさせ、その下の人たちは実直に働く勤勉さを身につけさせる、といった国策かもしれません。)
日本でも(学費が少しぐらい高くても)IB校で子どもを学ばせたい、と保護者が声高に叫べば、そして、大学もIBで学んだ生徒を積極的に受け入れたいという姿勢を見せれば、IB認定校が増えるのではないかと思います。
2020年、センター試験が廃止され、大学入試は多角的総合的に生徒を選抜する時代に入ります。IB教育は最終試験の他に、2年間のテストや提出物などが全て総合的に評価されるので、こうした新しい大学入試選抜制度にあっていると思います。
IB教育は全人教育であることも忘れてはなりません。
CASといって、「創造性、活動、奉仕」をする事が定められています。勉強ばかりではないのです。長男は芸術活動、運動、ボランティアをしていました。指導の手引きはこちらです。様々な学校がこういう指導を始めていますが、やはり入試に評価されるというのは嬉しいものです。
このブログでは何度も書いていますが、 IBが提唱する10の学習者像は実に素晴らしい。これからの教育で伸ばすべき能力です。我が子や参加生徒の教育に迷った時、私はいつもこれを思い返します。
現在三男が通っている公立校には素晴らしいシステムがあります。
これは、海外で子育てをしている人のブログでもよく書かれていることですが、毎日のように宿題や小テストがあり、出席状況や成績(教科別に、その日のテストの結果と、その学期中の平均スコア)がその日か遅くても翌日のうちに、学校から連絡システム(MoodleやSkyward)で、親や子どもにメールなどで届けられるのです。
このシステムは親からすると本当にありがたいです。日本のように試験前だけ勉強をするのではなく、日々の規則正しい勉強の習慣がつきますし、自分の子どもがいつどの教科でつまづいているのかがすぐにわかるからです。
中高生にありがちな「宿題をやったふりをして実際にはやっていない」は通用しません。
成績が下がれば、その時点で親も子どもも生活を見直すことができます。
成績がいいうちは、子どもに好きなことをさせてあげられます。
親と学校が一緒に子どもを見守ることができるのです。
2010年から2013年までをシンガポール、2013年から2016年まで東京、そして2016年からは、三男だけを連れてアメリカに来ています。
シンガポールのインター校(IB中学高校を2校経験)、アメリカの現地校(非IB校) 日本の私立中高一貫校を比較してみようと思います。 すっごく長文になってしまいました。興味のある方のみお読みください。
シンガポールのIB校
長男はAustralian International School in Singapore に高校卒業までの4年間通いました。この学校を選んだ理由は、日本人が少なかったこと、1月始まりで、学年を3ヶ月あげてくれたこと、スポーツが得意な長男にのびのびした校風があっていると考えたからです。とてもいい選択だったと思います。学校の指導力が非常に高く、中学時代の落ちこぼれが高3のIBで38点(45点満点 世界平均は30点前後)を取ることができ、中学時代には無理と言われた大学に進学でき、今年、希望の企業から内定ももらえました。シンガポールのIBスコアは世界的に見てもトップです。次男は中1をはAustralian International School in Singapore(AISS) 、数学が物足りなくて、中2と中3をシンガポールのSt Joseph Institute International(SJII) に通いました。
IB校が良かった点は
勉強の内容が面白いことです。表面的な暗記は少なく、とにかく答えが簡単に出ないような問題を考えさせて悩ませます。今の時代、スマホですぐに答えが出るようなことを記憶させるだけでは意味がないことは教師も生徒もわかっています。
「大変だけど面白い」それがIBです。
中学のMYP(中学プログラム)は主に考え方や学び方を学び、高校のDP(ディプロマプログラム)では一気に内容が高度になります。IBDPはハードですが、深く学ぶので驚くほど大人になります。
特に良かったのが日本語A(母国語)です。本をボロボロになるまで読み、行間を読み、考え悩む息子は、哲学者になっちゃうんじゃないかと思われました。(その後、日本の大学に進学し、フツーに戻ってしまいましたが)
長男の学年で日本語A(母国語)のHL(ハイヤーレベル)を取ったのは長男だけだったので、日本語だけは、オンラインで受講しました。その時、息子を指導してくださり、最高点の7点を取らせてくださった鈴木先生は今、GLICCという学校を開かれています。悩むことで脳のコアが鍛えられると思っている私は、帰国後は三男をここに通わせたいと思っています。願わくば、大学入試が、思考力、論述力を問うものに変わっていてくれると嬉しいです。
もう一ついい点は、パソコンに強くなる点です。
長男が、私の留学説明会で、IB日本語Aについてプレゼンした時のスライドがこちらです。1時間足らずで作っていました。高校のIBでしょっちゅうプレゼンをしていた長男は「パワポなんて古いよ」と言っていました。パソコンの授業なんてしなくても、中高校生にプレゼンの宿題を与えれば、遊びながらいろんなソフトを使いこなしていきます。ちなみに息子たちが通ったIB校は両校とも、一人一台、ノートパソコンを持ちます。日本に帰国した時、日本の大学1年生が、「エクセル?できません。LINEだけです」というのを聞いてとても驚いたのを覚えています。
でも、次男は日本の高校に通った3年間、パソコンを使った宿題はほとんどありませんでした。パソコン=ゲーム=悪 ではないと思います。すべての家にノートブックが買えるわけではない、というご意見もあるでしょうが、最近の若者はスマホでもレポートがかけますし、学校のコンピュータールームやネットカフェ、図書館など端末ならどこにでもあるのではないでしょうか。もちろん、ローテクの手で書く事も大切です。夏休みの自由研究のプレゼンをパソコンで作ったら加点、というくらいでいいかもしれません。
IBでは、先生も学習者として生徒と共に学びます。
「IB校では教え方が毎回違ったのに、日本はいつも同じ教え方」と息子がぼやいていました。どんどん新しい技術が生まれる今、先生も学び続ける必要があります。
次男が中2中3で学んだSJIIの数学の一番上のクラス(4段階に分かれていました)では、一人一人に端末が渡され、問題が渡されるとクラスの全員がスピードと精度を競いあいます。これはゲーム感覚満載で、この年代の男の子にはたまらなく楽しいものでした。
歴史の授業。
質問から始まります。
印象に残っているのは、「なぜ、ヒトラーが台頭したのか」この切り口から第二次世界大戦を学びました。
時代背景、その時代の人々の生活や心情、国際関係、きっかけとなるような様々な事件など、あらゆる角度から調べて答えを導き出していきます。
私がトランプ氏が当選したことを憂いているのはこの時学んだためです。排外的な風潮はいつの時代も非常に危険です。私が今年最もショックを受けたこの記事を読んでいただければ民族紛争の恐ろしさがよくわかります。
IBでは、レポートにも得点が1点から7点(特に優秀)がつきます。
知識を羅列しただけでは4点くらいしかとれません。
先生が「ひえー、素晴らしい調査と論理性と洞察、こりゃ参りました〜」と尻尾を巻くようなレポートだけが7点をもらえます。
詳しくはこの資料の10ページぐらいに英語で書いてあります。
次男が中2の時に学んだ、「日本がどうしてシンガポールまで攻めてきたのか」という授業も印象的でした。
私が学校の面談で(前述のIB2校では、すべての教科の先生と5分ずつ面談できました。日本の中高では担任とだけでした)、日本人の視点から歴史のリサーチをしたい、そうすることで息子はより授業に貢献できるし授業も重層的になり授業の質も上がるだろう、と申し出たところ、そこは素晴らしいIB校。時々、日本人の立場からリサーチすることを全員にさせてくれました。
たとえば、
「あなたは山下奉文司令官の下で働く日本軍の一員です。日本の大本営にマレー作戦の進行状況を日々報告しなさい。」と言ったように。
また、
「あなたはシンガポールの市民です。日本兵が上陸してきた時に見たこと、感じたことを書きなさい」と言ったような宿題もありました。リサーチをしながら辛くなってしような、忘れられない宿題でした。
それまで、私にとって歴史とは事実と流れを学ぶだけのものでした。でも、次男のIB歴史を手伝うことで、その時代に生きた人に想いを馳せ、その時代の人になることを学びました。歴史観や他人を思う心が養われたと思います。
誤解している人が多いと思うのですが、IBは英語を学ぶ教育ではありません。高度な内容を調査し、議論し、論述するので、私は母国語で学んだ方がいいと思います。
いまや日本語でIBが学べるのですから、日本で日本語IB校が増えることを切に願っています。
IB校の認定を受けるためには、学校の施設や教師陣の質の向上などIB組織委員会の基準を満たさねばならず準備には数年かかります。簡単なことではなくお金もかかります。
最終試験であるIBDPの問題は非常に難しく、その高度なレベルゆえ、トップ校が対象になると思います。ただ、現状では、偏差値の高い学校は、大学入試の結果を出すことを多かれ少なかれ意識せざるを得ないので、大学入試が変わらなければ、日本の教育は変わらないでしょう。
日本でIB校が増えない理由はこのあたりにあると思っています。
シンガポールでは、特にインターナショナルスクールでは、学費が高くてもIB校が選ばれる傾向があり、多くの学校がIB校になりました。(ローカル校は超トップ校を除いてIBは採用されておらず、イギリスのOレベルやAレベルといった従来型の教育方式を取っています。トップレベルの学生には答えのない問題を解決できるリーダーシップを身につけさせ、その下の人たちは実直に働く勤勉さを身につけさせる、といった国策かもしれません。)
日本でも(学費が少しぐらい高くても)IB校で子どもを学ばせたい、と保護者が声高に叫べば、そして、大学もIBで学んだ生徒を積極的に受け入れたいという姿勢を見せれば、IB認定校が増えるのではないかと思います。
2020年、センター試験が廃止され、大学入試は多角的総合的に生徒を選抜する時代に入ります。IB教育は最終試験の他に、2年間のテストや提出物などが全て総合的に評価されるので、こうした新しい大学入試選抜制度にあっていると思います。
IB教育は全人教育であることも忘れてはなりません。
CASといって、「創造性、活動、奉仕」をする事が定められています。勉強ばかりではないのです。長男は芸術活動、運動、ボランティアをしていました。指導の手引きはこちらです。様々な学校がこういう指導を始めていますが、やはり入試に評価されるというのは嬉しいものです。
このブログでは何度も書いていますが、 IBが提唱する10の学習者像は実に素晴らしい。これからの教育で伸ばすべき能力です。我が子や参加生徒の教育に迷った時、私はいつもこれを思い返します。
アメリカの現地校のすぐれた点について
これは、海外で子育てをしている人のブログでもよく書かれていることですが、毎日のように宿題や小テストがあり、出席状況や成績(教科別に、その日のテストの結果と、その学期中の平均スコア)がその日か遅くても翌日のうちに、学校から連絡システム(MoodleやSkyward)で、親や子どもにメールなどで届けられるのです。
このシステムは親からすると本当にありがたいです。日本のように試験前だけ勉強をするのではなく、日々の規則正しい勉強の習慣がつきますし、自分の子どもがいつどの教科でつまづいているのかがすぐにわかるからです。
中高生にありがちな「宿題をやったふりをして実際にはやっていない」は通用しません。
成績が下がれば、その時点で親も子どもも生活を見直すことができます。
成績がいいうちは、子どもに好きなことをさせてあげられます。
親と学校が一緒に子どもを見守ることができるのです。
日本のように、学期末に結果が出た時には取り返しがつかなくなっているといったようなこともなく、親が不安になることもありません。
是非、日本にも入れてもらいたいシステムです。
IBよりずっと簡単だと思います。
息子の学校は、IB校ではないのと、息子はまだESLを抜けたばかりで基礎的なことを学ぶクラスにいるので勉強の内容は従来型です。学んで覚えてテストを受けるの繰り返しです。
英語、数学、理科、社会の4教科は、アカデミック(標準クラス)、AP(Advanced Placement 発展クラス)、GT(Gift and Talented 才能のある優秀な生徒向けクラス)の3段階に分かれています。私の息子は、数学以外は標準クラスなので、宿題やテストが基本的な問題なのですが、たまに、GTの問題を目にすると、思考力を試される記述の問題が多いなぁと驚かされます。きっとそのレベルの生徒にはIB的なアプローチが求められているのでしょう。
アメリカでは、上記の主要な4教科は必須なのですが、その他は選択教科です。
音楽や体育ディベートやコンピューターや外国語などが2つ選べます。そして、すべての教科が毎日あります。中学2年生の時間割は月曜から金曜日まで8時限あり毎日同じです。
たとえばこんな感じです。
1限目 08:30 - 09:16 (英語と文学)
2限目 09:21 - 10:07 (英語と文学)
3限目 10:12 - 10:58 (数学)
4限目 11:03 - 11:49 (演劇 選択授業)
昼食 11:54 - 12:23
5限目 12:28 - 01:14 (体育 選択授業)
学活 01:19 - 01:47 (学級活動 宿題などをやることもできる)
7限目 01:52 - 02:38 (理科)
8限目 02:44 - 03:30 (社会)
5分間の間に生徒たちは慌ただしく、教室を移動します。(クラスに遅れると親に連絡がきます)
1時限目の前と放課後には、チュートリアルといって、希望者は週に1−2回、先生の教室で補習をしてもらえます。無料なのでできるだけ行かせています。
日本の教育の私が好きな点は「部活」です。
息子たちは、顧問の先生から、先輩から、同期や後輩から、そして辛い練習を乗り越えながら、どれほど多くのことを学んだことでしょう。部活の顧問の先生方の負担を考えると、外部のコーチに頼むか、先生に報酬を払うかという現実的なところに来ていると思います。
次に素晴らしいのは「給食」やお弁当
アメリカのランチは栄養がとても偏っています。ですから日本人は大抵お弁当を持って行っています。日本の給食は本当に素晴らしい!!!! 食育を兼ねています。
また、文化祭や体育祭を生徒たちで作るのもいいですね。
私は、愛知教育大学附属名古屋中学校に通ったのですが、文化祭に毎年テーマがあり、(今もそうなのでしょうか)1年生の時は「愛」でした。
中一が「愛とはなにか?」について、毎日議論するのです。友情との違い、無償の愛など、白熱しすぎて泣いちゃう子もいたほどです(私?)
その時、担任の長谷先生がぽそっと紹介してくれた灰谷健次郎の詩は、その後の私に大きな影響を与え続けています。
日本の中高はいいところがいっぱいなのですが問題もあります。
その一つが、勉強の内容が私が30年前に学んだのと教科書の内容が驚くほど変わらないことです。これはこの学校に限りません。皆さんもお子さんの教科書を見てみてください。懐かしいほど昔と似ていませんか?山川の世界史を見ると懐かしさを覚えます。
(この方のIB校のレポートは、IB校の新しい教育内容をとてもわかりやすく説明してくれています。)
私が見たアメリカやシンガポールの高校生の教科書は、昔のものとはくらべものにならないほど新しく、難しいものでした。時代に必要な知識を時代にあった方法で教えてもらいたいものです。ちなみにシンガポールの学校では中学から関数電卓を使っています。アメリカの学校ではまだ使っていません。
私は暗記を全く否定しているわけではありません。たしかに若いうちに暗記はしたほうがいいとは思います。私も自分の生徒たちには英単語をたくさん覚えさせています。
教育現場で働いているわけでもないのに教育を語るのは難しいです。でも、いろいろな学校を深く観察してきた親の立場から書かせてもらいました。
でも、アメリカから何かいい情報ありましたら、またシェアしていきますね。
IBよりずっと簡単だと思います。
息子の学校は、IB校ではないのと、息子はまだESLを抜けたばかりで基礎的なことを学ぶクラスにいるので勉強の内容は従来型です。学んで覚えてテストを受けるの繰り返しです。
英語、数学、理科、社会の4教科は、アカデミック(標準クラス)、AP(Advanced Placement 発展クラス)、GT(Gift and Talented 才能のある優秀な生徒向けクラス)の3段階に分かれています。私の息子は、数学以外は標準クラスなので、宿題やテストが基本的な問題なのですが、たまに、GTの問題を目にすると、思考力を試される記述の問題が多いなぁと驚かされます。きっとそのレベルの生徒にはIB的なアプローチが求められているのでしょう。
アメリカでは、上記の主要な4教科は必須なのですが、その他は選択教科です。
音楽や体育ディベートやコンピューターや外国語などが2つ選べます。そして、すべての教科が毎日あります。中学2年生の時間割は月曜から金曜日まで8時限あり毎日同じです。
たとえばこんな感じです。
1限目 08:30 - 09:16 (英語と文学)
2限目 09:21 - 10:07 (英語と文学)
3限目 10:12 - 10:58 (数学)
4限目 11:03 - 11:49 (演劇 選択授業)
昼食 11:54 - 12:23
5限目 12:28 - 01:14 (体育 選択授業)
学活 01:19 - 01:47 (学級活動 宿題などをやることもできる)
7限目 01:52 - 02:38 (理科)
8限目 02:44 - 03:30 (社会)
5分間の間に生徒たちは慌ただしく、教室を移動します。(クラスに遅れると親に連絡がきます)
1時限目の前と放課後には、チュートリアルといって、希望者は週に1−2回、先生の教室で補習をしてもらえます。無料なのでできるだけ行かせています。
さて、日本。
長男と次男の通った中高一貫校は、校則が厳しく、(ありがたいことに携帯電話の持ち込み禁止)、先生の面倒見がよくて、部活も熱心な、伝統的な進学校でした。日本の教育の私が好きな点は「部活」です。
息子たちは、顧問の先生から、先輩から、同期や後輩から、そして辛い練習を乗り越えながら、どれほど多くのことを学んだことでしょう。部活の顧問の先生方の負担を考えると、外部のコーチに頼むか、先生に報酬を払うかという現実的なところに来ていると思います。
次に素晴らしいのは「給食」やお弁当
アメリカのランチは栄養がとても偏っています。ですから日本人は大抵お弁当を持って行っています。日本の給食は本当に素晴らしい!!!! 食育を兼ねています。
また、文化祭や体育祭を生徒たちで作るのもいいですね。
私は、愛知教育大学附属名古屋中学校に通ったのですが、文化祭に毎年テーマがあり、(今もそうなのでしょうか)1年生の時は「愛」でした。
中一が「愛とはなにか?」について、毎日議論するのです。友情との違い、無償の愛など、白熱しすぎて泣いちゃう子もいたほどです(私?)
その時、担任の長谷先生がぽそっと紹介してくれた灰谷健次郎の詩は、その後の私に大きな影響を与え続けています。
日本の中高はいいところがいっぱいなのですが問題もあります。
その一つが、勉強の内容が私が30年前に学んだのと教科書の内容が驚くほど変わらないことです。これはこの学校に限りません。皆さんもお子さんの教科書を見てみてください。懐かしいほど昔と似ていませんか?山川の世界史を見ると懐かしさを覚えます。
(この方のIB校のレポートは、IB校の新しい教育内容をとてもわかりやすく説明してくれています。)
私が見たアメリカやシンガポールの高校生の教科書は、昔のものとはくらべものにならないほど新しく、難しいものでした。時代に必要な知識を時代にあった方法で教えてもらいたいものです。ちなみにシンガポールの学校では中学から関数電卓を使っています。アメリカの学校ではまだ使っていません。
教育現場で働いているわけでもないのに教育を語るのは難しいです。でも、いろいろな学校を深く観察してきた親の立場から書かせてもらいました。
でも、アメリカから何かいい情報ありましたら、またシェアしていきますね。