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次は、アメリカへ

3年前の夏休みから始めた、中高生のためのシンガポール留学は6回を終えました。
発展するシンガポールで、英語、歴史、異文化、教育、友達作りを学ぶ、という5本柱をテーマに、自分の子どもを育てたように、1回約20人の子どもたちに私が伝えたいことを伝えてきました。それまで自分と同年代の友達としか接してこなかったような子どもたちが、新たな環境で、様々な年齢の人、国籍の人と触れ合い、新しい体験をすることで、自らのコンフォートゾーンを広げ、成長していくのを見るのが私の喜びでした。
食事やバスで外国人の隣に座って英語を話す、強いジェットコースターやスライダーに乗る、食べたことのないものを食べる、知らない人の家に泊まる。こういった小さな挑戦を子ども達は楽しみます。
でも、数回前から、挑戦をしたがらない、友達作りが上手ではない、あまり周りに関心がない、といった子どもたちの存在が気になるようになってきました。
そうしたコミュニケーションスキルが足りない子ども達に私は何をすればいいのか、私は毎回頭を悩ませます。毎回背中を押さなければいけないので、相当なエネルギーを使います。
ある時、おとなしいグループの子達と同じテーブルで食事をしたのですが、ゲームに出てくるキャラクターの話になった途端、みんな突然目を輝かして語り始め驚きました。
彼らはバーチャルの世界では生き生きとつながっているのです。

私は以来、悩んでいます。考えても考えても、答えが見つかりません。誰か教えて下さい。
私は異文化に寛容であれ、と常に考えていますし、実践しています。
それであるならば、ゲームの世界に耽溺する子ども達も異文化の人として認めてあげなければいけないのではないでしょうか?

幼いころ「本の虫」で友達作りがうまくなく、体力もなく、いじめられっ子だったけど、成人になって世の中に偉大な貢献をするようになった人はたくさんいます。
私が子どものころ、「漫画ばかり読んでいると頭が悪くなる」と言われたものですが、今や漫画は日本が誇る一大文化です。
オタクもしかり。昔は蔑視されていたのですが、いまや尊敬されています。
ゲームが生み出す経済効果は、計り知れないものがあります。
ゲームが好きな子はエネルギー消費も少なく、交戦意欲はゲームで満たされているせいか、 リアルな世界では、他人に対して攻撃的ではなく、きっと世界の人がみんなゲーム好きになったら戦争はなくなるのではないかと思われるほどです。

私がこのような悩みを話すと、シンガポール人の友人達は、即座に「そんなことはない。社交性は必要だ。オープンな心は大切だ。体力も必要だ」と言ってくれます。
私がいつも教育の指針としているIB教育でも、コミュニケーション能力やリスクをとる能力が評価されています。

私と三男は4月から夫の転勤ともない、アメリカのテキサス州に移住します。

入学する学校は地区で分けられ、今度はIB校ではありません。アメリカは、どのような教育が行われているのか、レポートしていきたいと思います。

2016年6月10日 追記
わからなかった疑問を解決してくれる本を読みました。
子供をゲーム依存から救うための本」という本です。
この本のP85ーP88を読むと、テレビとは違うゲームの中毒性がわかります。
この本は、ゲーム依存になる前のお子さんとその親御さんに読んでもらいたいです。