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映像翻訳という仕事

私は、夏休みと春休みに学生をシンガポールに連れて行く仕事をしていますが、本業は映像翻訳です。

フランス留学後、通訳の仕事をしていました。

この仕事は、育児と両立が大変難しく、また能力も足りなかったので断念。

子どもが小さい時は翻訳をしていました。

(ナショナル・ジオグラフィックの翻訳グループにいたことも!)

1995年、Windows95が発売された頃から、紙媒体の翻訳は早々に機械に置き換わると察知し、映像翻訳に転向

以来、沢山のテレビ番組に翻訳をさせていただきました。

テレビ番組とは実に丁寧に作られていて、1時間の番組ですとその何十倍もの映像が素材として撮影されます。

私はそのインタビューを訳すのです。何時間分訳しても、使われるのは数分とか数秒です。

一番最近、翻訳をさせていただいたのが、こちらの番組

NHK ドキュメンタリーWAVE

激増する不法入国の子供たち
 ~揺れ動く米国移民政策の陰で~

  放送:10月11日(土)22:00~22:49
 再放送:10月15日(水)17:00~17:49

オバマ大統領の高尚な英語をじっくり学べる素敵な仕事ですが、実際には時間がなくて、

映像を見ながら、ブラインドタッチで翻訳を入力します。よく職人技だと言われます。

(私は話すスピードでタイピングができます)

TOEICでリスニングが満点だったのはこの仕事のおかげだと思っています。

語学がある程度できるようになると、学ばなくても、仕事をしながらどんどん英語の力を伸ばすことができます。

何度聞いても聞き取れない時、それは、その単語を知らない時です。

ですから、語彙力はほんとうに必要です。

それでも聞き取れない時、それは、やはり耳でしょう。

私達は、夕食の時などに、家族でTEDトークを見るのが好きなのですが、

悲しいことですが、私には聞き取れなくて、息子たちに聴き取れることが最近よくあります。

モスキート音が聞き取れなくなるように、早いスピーチが聞き取れなくなりそうで怖いです。

日々の訓練をしなくては、と思っています。