ページ

スタンフォード大学のオンライン講座

スタンフォードのオンライン授業

三男がStanford e-Japanというオンライン講習を受け始めました。
スタンフォード大学でElgin Heinz優秀教師賞を受賞したWaka Takahashi先生が作られた
ため息が出るほど素晴らしい授業です。
私は、教壇で教える経験はほとんどないのですが、教育オタクなので、
3人の息子たちの学習をいつも(嫌がられながら)のぞいています。
シンガポールやアメリカの中高や、IB教育、今回のStanford e-Japanなど、
一流の教育を子供と一緒に学んでいるのです。
経産省の未来の学校事業の「ファシリテーションスキル研修」を受けたのも、
自分の留学プログラムに生かしたいからです。

Stanford e-Japanは、約5ヶ月間のプログラムで

  • 月に3回ほど90分間?のZoomの授業、
  • 30分程度?の動画の講義、
  • その講義に対する論述の課題
  • Canvasという生徒たちのディスカッション用のチャット
  • 最後の論文 (この配点が高い)

で構成され、最優秀賞をとった3人の生徒はStanford大学に招待されるというご褒美付きです。

先生は素晴らしいファシリテーターで、最初のZoom授業は、コースの説明と参加者全員の自己紹介と質疑応答で終わりました。

これは、最近「ファシリテーションスキル研修」で学んだのですが、
「心理的安全性」を高め、生徒がのびのびと発言できるようにするためでしょう。

今後学ぶトピックは以下の通り 

・アメリカの宗教
・日米同盟
・アメリカの政治制度/日本の政治制度の比較
・第二次世界大戦
・日系アメリカ人収容
・アメリカの高校と教育
・市民と人権:マーティン・ルーサー・キング・ジュニア
・アメリカにおけるジェンダー問題と平等
・シリコンバレーと起業家精神
・留学と日米関係の将来

今週の動画講義のテーマは「アメリカの宗教」。
一般的に経済が豊かな国ほど信仰心が薄れるが、豊かなアメリカが信心深いことについて興味深い分析がなされた講義でした。

そして、動画講義について質問がついていて、1-2ページのレポートを提出します。
加えて、Prompt(刺激)といって、日本の宗教について好奇心をくすぐるような質問も出ています。
(良いタイミングで、良い問いが出すところが、ニクい!)
生徒たちも、疑問が湧いたらどんどんCanvasにシェアするように促されます。(アクティブラーニングの基本)

早速、Canvasでは盛んなディスカッションが始まっています。
チャットといっても、見ると、10-20行の意見の陳述です。
最低3回は意見を出すことが求められいます。
(提出期限日に3回書いてはいい成績がもらえないことになっています。)
今日は3日目の火曜日ですが、すでにかなりのやり取りがされています。
個人の体験や意見、様々な視点から宗教が語られ、高校生たちの宗教に対する考えがどんどん深まっているのがわかります。
(アクティブラーニングの基本ですが、生徒たちは、先生の「正しい」教えよりも、生徒同士の様々な物の見方、自分で発言することによる気づき、から多くを学びます。)
このディスカッションボードは先生も読むことができるのですが、先生の入っていないLINEグループも作られているようです。

生徒が取り組みたくなるような仕掛けがそこら中に散りばめられています。
私もいつかこんなzoomオンラインクラスが作りたい、って思いました。
三男、図書館でこんな本を借りてきました。宗教の宿題は提出し終わり、次は違うテーマなのに、生徒間のディスカッションが続いており、疑問が湧いてくるようです。自律的な学習者が作られる指導スタイルに驚嘆です。

コロナ休校中の様々なオンライン教材について

コロナウイルス休校で、様々なオンライン教材が無料で公開されています。
それはそれで良いことなのですが、
無料なら生徒たちは喜んで取り掛かるでしょうか。
答えはNoです。(中高生男子を3人育てた母親を代表して自信を持って答えます!)

ただばらまくだけではMOOCs(Massive Open Online Courses)と同じです。
取り掛かるのは一部の向学心にあふれた生徒と、学び直しがしたい大人だけです。
「Mookは失敗作だ。すくなくとも我々が求める目標には届かない」
と、シリコンバレーにあるインドのオンラインプラットフォーム企業はMOOCsからの撤退を決め、2017年に学生が就職希望先に提出できるプロジェクトを個人的にサポートする事業に転換しました(記事のリンク)。

バラマキオンライン教材とStanford e-Japanの違いはなんでしょう。

1)選ばれた生徒たちがアクティブに切磋琢磨しあえる環境
2)学んだこと、提出したものがきちんと評価される仕組みとご褒美 
3)提出が遅れた場合、点数がつかないという罰
4)参加生徒を刺激する良い問いを出すファシリテーター

学校にはこの点をきちんと押さえて欲しいと思います。
学校がちょっと介入するだけで、オンライン教材はとても効果が出ると思います。
オンライン教材を紹介するだけではなく、頑張ってやったことを評価して欲しいです。
人間は弱いです。
すぐにサボります。
そして落ち込みます。
気持ちも、
学力も。

だから、
楽しくやらせて、
きちんと評価して欲しいです。
親にその仕事を投げないで欲しいです。
(逆に、朝起きない、ゲームをやめない、など日常生活に関することは、学校とは無縁の家庭の範疇だと思っています)

シンガポール留学は今のところ、実施未定 (3月4日追記)


シンガポール留学2020年春 キャンセルが6名出て、現在11名です。
今回は、ギリギリまで行くか行かないかの判断はしません。
でも、ギリギリまで、準備はさせます。
今回は人数が少ないため、シンガポールの塾では既存のクラスに入ってもらいます。
かなり厳しい授業になるので、助走のために、授業で使われている教材を共有します。

私がシンガポール留学を実施している理由は、
自分の息子たちを育てたように、
縁のあった生徒たちにも、同じような体験をさせ、
国際社会で働ける英語力や国際性を身につけて欲しいからです。
それが、自分にできる社会貢献だと思っています。子供大好きですし。

もっと具体的にいうと、6月の英検の試験に合格させたいのです。
今回の参加者11名の内訳は、次の受験級が
1級 2名
準1級 5名
2級 1名
準2級 3名
です。
中1から高1です。
立派ですよねー。
でも、準1級に受からせるのは本当に大変です。
自分で頑張る子しか受からないからです。

参加生徒は、毎日のように、オンライン英会話を受けて、私に報告をくれます。
私は、一緒の教材を読んだり、絵文字で返信したりします。
オンライン英会話の会社や取る講座は生徒に選ばせます。

これもファシリテーションスキル研修で学んだのですが、
生徒が学ぶ気になるのは、次の4つが揃った時ですです。

  • 関係性(私や他の生徒たちとの関係がいいこと)
  • 自律性(自分で選んだと自覚できること)
  • 有能性(自分の能力が伸びていると自覚できるレベル)
  • 関連性(今やっていることが、シンガポール留学中や将来役に立つこと)
これからも、学んだことを、ご縁のあった生徒たちに還元していきたいと思います。





0 件のコメント:

コメントを投稿