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IBを受けていた時の長男の様子と次男にIBが向かないと思った理由

シンガポール留学に参加したお子さんは私の子ども、保護者は同志だと思っています。
昨日は、参加者の保護者から次のような質問をもらいました。

(質問1)
IBに通っていた時の息子さんの、通学した当時の様子や、次男さんが(IBが)合わなかったと感じる点などについても、ブログで教えていただけるとありがたいです。

(答え)
長男は、中3から高3までシンガポールにあるAIS(オーストラリアン・インターナショナル・スクール)に通っていました。その学校を選んだ理由は日本人が少なかったこと、スポーツに力を入れていたこと、学年を落とさずに逆に3ヶ月あげて入学させてくれたからです。中3の夏に8年生に入学した時は準2級にも合格できないほどの英語力でした。
10年生の時に長男がIBをとろうかどうか迷っていた時、周りの日本人からは反対されました。当時、IBのスコアを認めている日本の大学は少なく、TOEFLやIELTSやSATのスコアを上げた方が入りやすいというのが定説でした。しかし、大学入試に不利でもIBを受けさせたいと私たちが希望し、学校もIBを勧めてくれました。成績上位生しかIBコースに行かれない学校だったので、最初は躊躇したのですが、学校は、科目の選択を誤らなければ大丈夫と言われました。IBは6教科とり、そのうちの3教科をHL(Higher Level)といって SL(Standard Level)の2倍の時間をかけて深く学びます。そこで、長男は HLで日本語A(母国語)、英語B(外国語) 美術を取り、SLで数学、化学、環境 を取りました。歴史や生物は英語の壁が高いので取らないようにといわれました。
学校からのアドバイスは正しく、長男は比較的簡単に高得点を取ることができました。英語BはESLを出ている生徒には簡単でしたし、日本語Aは学校に日本人が一人だけだったので、オンラインでスタディ・エクステンションの鈴木先生に週1回見てもらい、人間的に驚くほど成長し、45点満点で世界平均が29点のところ、38点というスコアを取り、TOEFLのスコアと面接を合わせて、早稲田国際教養学部の特待生合格をもらいました。
ただ、私の周りには、きつい科目選択をして、(英語Aや歴史など)スコアを取るのに苦しみ、大学入試でも苦労した人もいます。好きな教科をとった末のことなので悪いこととは思いませんが、外国人が英語でIBをとるというハンディを考えると取りやすい教科を選ぶという選択肢も悪くないと思います。
長男は読書が好きでIBは読書好きに向いていたと思います。IBでは正解に早くたどり着くよりも、どれだけ深く多角的に考えられるかが問われるからです。

次男にIBが合っていないと思った点はそこです。
次男はテストスマートな子です。日本の中学入試を経験し、試験勉強が得意です。でも読書量が少なく、国語が苦手で、深く考えるタイプではありません。
得意の理系科目で固めれば高得点が出せたかもしれませんし、IBで思考力を高めるという考え方もありましたが、高校1年生で帰国した時に行かせたいIB校は特になく、高1で受験したUWCの留学選考には落ち、部活に打ち込んでいたので、そのまま進学校に在籍。周りの生徒たちが大学入試に打ち込むのに流され、大学入試をした次第です。IB校に行っていたら今の大学には合格していなかったと思います。

一方、三男はとても読書家です。最近読んでいた本は、ブレードランナーの元となった「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」です。今、見たらカバンの中から分厚い英語のペーパーバックのSF小説が出てきました。IBの日本語で課題図書となるような太宰治など本はすでに読んでいます。テストは苦手ですが、実に独創的で論理的な考え方をします。書く力がまだ弱いので、IBコースに進めるかわかりませんが、もしもIBが取れたら、日本語A、英語B、歴史、数学、生物、音楽を取りたいと言っています。たとえ大学入試に不利だとしても、三男の良さを伸ばしてくれそうな教育なので是非受けさせたいと思っています。海外の大学も考えていますが、アメリカの大学は私立医大よりも高い割に就職に有利とは言えないので、今は研究中です。
Facebookの「高校生のGrowth Hub」Twitterはこちらというグループで、いい情報が毎日のように流れています。

以上です。


さて、二人目は、シンガポールに2年間駐在するお父さんに家族がついていくかどうか迷っている中2のお嬢さんを持つ保護者の方からの質問なのですが、これはお子さんの性格、英語力、ご家庭の考え方などによって答えが変わってくるので、その方にお会いしてもっと事情を聞いてお返事することにしました。