理由は、
いいファシリテーターになりたいから、です。
【なぜ研修を受けるのか?】
これまでの私は、シンガポールに生徒を連れてきて、
ガイドの話を「通訳」し、
知っていることを教える「先生」でした。
それはそれで良かったと思っています。
作文に書かれているように、生徒たちは多くを学んでくれましたし、
私の通訳する姿を見て、英語を学ぶ意欲につながったという感想をいただいています。
でも、参加者は私のブログを読んで参加してくれるので、同じことは教えられません。
何より、それは昭和の学び方です。一方的で、広がりがありません。
今の時代の子どもたちは、インターネットで学べるような知識は望んでいません。
五感を使った感動、繋がり、共感、達成感、そんな体験から彼らが多くを学ぶのは経験からわかっていました。
IB教育を受ける息子たちの姿から、教え方が変わっていることもわかっていました。
ここ数年間、現地の学生たちが私のツアーに入ってくれるようになり、
私(ガイド) 対 日本の生徒
の1:多数 構図から
現地の学生 対 日本の生徒
という1:1の構図に変わってきて、
生徒たちも自分の考えを英語で出しやすくなってきているのを感じていました。
感動を共感できる機会も増え、生徒の満足度も上がっているのを感じています。
この関係を維持したまま、日本の生徒や現地の学生がもっと学べるようなプログラムにするにはどうすればいいのか、そのための理論とテクニックを学びたいと思いました。
【なぜ、数ある研修から、活育教育財団の研修を選んだか。】
それは、三男が、活育教育財団が行なっているImaginExのキャンプで、すごく成長したからです。
この5日間の日帰りキャンプに中3で参加した三男は、「デザイン思考」を学び、その後、考え方や行動まで変わりました。
私は自分の生徒たちにも、こんな変化を与えられるようになりたいと願ったのです。
本当に素晴らしい研修でした。
朝10時から夕方6時までの研修で、すでに4回が修了しました。
ここには書ききれないほどの多くのことを学びました。
ファシリテーターとして、ではなく、一人の人間として学ばなければならないことがこんなに多いことに驚きました。
2-30代の若い先生方がほとんどで、教える経験も少ないためついていくのが大変ですが、貴重な機会をいただけたのですから、多くを学んで、その価値を共有したいです。
成功体験からガチガチに固まった自分の価値観を壊すのは容易なことではありません。
でも、次の世代を生きる生徒にものごとを教える立場にある人は、時代にあった教育ができなければならないと思っています。
【シンガポール留学は、どう変わるのか?】
毎回、少しずつ改良を重ねている「中高生のためのシンガポール・インドネシア留学」ですが、今回も変わります。
プログラムのスケジュールはほとんど変わりませんが、生徒の学び方が変わります。
この研修を始め、いろいろな機会で学んでいる、アクティブラーニング、プロジェクト・ベースド・ラーニング、デザイン思考を組み込んでいきます。
私は極力教えません。
私は問いを与えます。
最近は、良い問いの与え方の勉強をしています。
難しいことを中高生にもわかるようにかけるのは本当に頭がいいんだと思います。池上彰さんの本みたいです。 |
参加生徒たちには、事前学習の一環として新たに課題を出しています。
今週末締め切りの課題は、
「日本はなぜシンガポールまで侵攻したのでしょう?」
参加生徒たちが、Google Classroomに課題を提出してくれています。
この課題を出すために、いろんな資料を読んでくれました。(出典明記です)
戦争に至った背景を知っていると、現地の博物館で吸収できる量も質も変わってきます。
私はテレビ番組の映像翻訳を20年以上していて、イラク戦争のドキュメンタリー番組では、莫大な量の映像を訳しましたが(放送に使われるのはその1%ほどです)戦争の始まり方には、100年前も今も共通点があると、いつも思っています。
IB教育で、出てくる質問は、「なぜ、第二次世界大戦が始まったのか?」や「なぜ、ヒットラーが台頭したのか」です。短答ではなく、深く広く理路整然と説明することは容易ではありません。でも、そういうことを繰り返して、大切な歴史観が身につくのだと思います。
「大変だけど楽しい」
IB教育を始めた、三男が毎日行っているような、そんな学びを与えられるようになりたいものです。
スケジュールも生徒たちと話し合って決めていく日を増やそうと思っています。 |
追伸:
新型肺炎によるツアー中止の決定はギリギリまで伸ばします。
私は、毎日、テレビ局で、最新の情報に触れていますし、シンガポール側(学校やホームスティ先)もギリギリまで柔軟に対応してくれると言ってくれていますし、何より、参加者の意欲がとても高くて、今の時点で水をさしたくないからです。
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