シンガポール英語集中講座のすすめ

世界一安全で教育水準の高いシンガポール。成長著しい東南アジアの中心として飛躍的な発展を続けるシンガポールに、ビジネスや観光だけでなくハイレベルな教育を目指して今世界中から多くの人々が集まっています。
シンガポールでの3年間の駐在中、インター校に通った中高生の子どもの英語力を現地の授業についていけるレベルにするために見つけた教育効果の高い語学学校を、帰国後、日本の中高生にも紹介したいと思い短期留学を企画しました。今年はこれまでとは異なるツアーです。英語の勉強は日本からでもできます。次回のツアーのご案内はこちらをご覧ください。
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アメリカのいじめ対策「匿名報告フォーム」

先日、三男の学校のホームページを見ていたら、Annonimous reporting (匿名報告)というリンクがあったので、なんだろう思ってクリックすると、いじめなどの問題を学校に匿名で報告できるフォームでした。 (後に原文と日本語訳を載せます)
これは、簡単に作れるフォームです。(google formの作り方はこちら このようなフォームを作って、リンクを学校のHPに貼るだけです。記入された内容は、自動的にエクセルのような一覧表になるので記録として残りとても便利です。設定すればメールで通知が入ります。)

これで、いじめられている生徒の声を拾い上げることができたら、自殺防止にもなります。先生に直接言う勇気がない子も救われる気持ちになるでしょう。
規律違反(タバコ所持など)
こんなことしたら先生の仕事が多くなる、なんて思っていませんか?
この中学校の生徒数は1377人です。いじめはそれほど聞かれません。
アメリカのいじめ対策については、こちらで少し詳しく書きましたが、私が知る限り、アメリカの学校ではいじめや人種差別は絶対にいけない、という学校や大人の姿勢が徹底しています。
それでも、完全にいじめを防ぐのは不可能です。
いじめられたと子供が感じたらそれはいじめです。
それにどれだけ対応ができるかが重要になってきます。
以下のような、いじめられた生徒が学校に報告しやすいフォームのリンクをすべての学校のHPに貼ってもらいたいと思います。それは今日にでもできることです。

Anonymous Reporting


Bullying Incidents or Other Disciplinary Concerns at MMSIf you are experiencing a problem with bullying at MMS, or have other discipline-related concerns regarding our school, leave your concern below for the principal. You do not need to leave your name. PLEASE – BE AS SPECIFIC AS POSSIBLE. Leaving times, dates, locations, and other information is crucial to resolving your concern. Again, you do not need to leave your name unless you want the principal to follow up with you. All messages will be taken seriously and will be worked on promptly – this website is checked daily by the principal. That said, if you are experiencing a serious problem that needs immediate attention, you are urged to tell a teacher, school leader, or other trusted adult as soon as possible.  

(日本語訳)

匿名報告


学校でのいじめや規律違反について

もしも、あなたが学校でいじめにあっていたり、他の規律違反で気になることがあったら、ここに書いて校長に知らせてください。あなたの名前を書く必要はありません。できるだけ詳しく書いてください。時間、日にち、場所、その他の情報は、その問題を解決する上でとても重要です。繰り返しますが、あなたの名前を書く必要はありません。ただ、校長のフォローが必要な時は書いてください。全てのメッセージは深刻に受け止められ、速やかに対策がとられます。このサイトは校長が毎日チェックします。とは言うものの、早急に対応すべき深刻な問題であれば、教師、学校のリーダー、信用できる大人に、できるだけ早く話をすることを強く勧めます。


  1. 名前(任意)
  2. 学年(任意)
  3. どんな問題ですか? 
  4. それは最近ではいつ起こりましたか?
  5. どの場所で起こりましたか?
  6. 直接関わっている人は誰ですか?
  7. 学校が話を聞いた方がいい人たちはいますか?(目撃者、このことを知っていそうな生徒、保護者など)
  8. その他何でも学校が知っておくべきことがあれば書いてください。






アメリカのTESOL講習で学んだこと(2)

ようやくTESOL講習が終わりました。残りの40時間のオンライン講習を終えれば100時間受講したことになります。
ネイティブスピーカーに混じって学ぶのは大変でしたが、とても勉強になりました。

毎回、宿題が出ました。非ネイティブには結構大変でしたが、パワポなどのいい練習になりました。

先生って準備が大変な仕事なんだなぁっておもいました。
とくにアクティブラーニングの準備は大変です。

3日目 教科書の1章分をプレゼン 
4日目 制限時間5分間で、何かを教える。(私は折り紙を指導)
5日目 自分の国の紹介、とくに英語教師が行く場合の収入と支出をリサーチ
6日目 模擬授業 50分間で二人で高校生に仮定法を教える。授業プラン

「仮定法」の模擬授業は次のように計画し、時間内で終わり、いい成績をもらいました。
  1. ウォームアップ(5分): 仮定法を使った寸劇
  2. 文法説明(10分):条件法と仮定法の文章を両方いくつか書いて、違いに気付かせてから文法を説明(帰納的に)
  3. 練習(15分)プリントで演習させて、交換して答え合わせ。Kahootで楽しく、生徒の理解度をチェック
  4. ビヨンセの「If I were a boy」を歌詞を見ながら一緒に歌う(5分)
  5. ピアワーク(20分) 二人一組になって「ウィッシュボードシート」を使って仮定法を口頭練習。のこり5分でホワイトボードに主語を3人称にして全文を書いてもらいチェック。

生徒が7人しかいなくて、毎回のプレゼンの準備が大変でしたし、1300ドル(14万円)は大出費でしたが、それ以上に得るものが多かったです。

それは、素晴らしい出会いです。

先生のヴィンセントは、ヒューストン大学のESLと異文化教育の修士号を持つ。JETプログラムで日本に住んでいたこともある。トランプ政権の政策により、ヒューストン大学への海外からの留学生が激減したため、日本からの留学生を希望

ケリーは、3人の子を持つお母さん。ロシアに住んでいたこともあり、現在は国立公園の近くで3人の子供をホームスクーリングしながら、ロシア人に英語を教えている。

そのほかに、
NASAの近くでサッカー教室とレストランを経営する女性ラギダ
スマホのアプリ数が半端じゃないマーケティング業のカーレィ
Peace Corpでシエラレオネで1年間英語を教えた経験を持つテイラー、
定年後に南米で英語を教えようとしているトム、
韓国に帰国後、英語教師になりたいウージョン(私と彼女以外はネイティブスピーカー)
シンガポール留学を企画し、ヒューストンではテキサス史と英語を日本人生徒に教える私


私はケリーとヴィンセントと夏休みに面白い企画をすることにしました。
私が面白い企画が次々と浮かぶので、二人が驚いていました。
記憶力は全く自信がないのですが、企画力はあるみたいです。

その話はこの次に。


アメリカのTESOL(英語教師養成講座)で学んだこと(1)

アメリカの授業は楽しい! シンガポールの授業は楽しい! 日本の授業は時に退屈だ!
と3人の息子が言うので
自腹を切って、アメリカの教師養成講座に英語の教え方を学びに行くことにしました。

私が受講しているのはOXFORD SEMINERSというところが主催しているコース
土日朝9時から夕方6時 宿題もたっぷり。
お値段は6日間で1200ドル (涙)
生徒は7人 5人がアメリカ人 日本人と韓国人
元を取るために学びますよ。そして、学んだことをここに惜しみなくシェアします。
仕事の時はPCでノートをとるのですが、今回は手書きでノートをとったら、A4ノートに27ページ、ボールペンが2本インク切れしました(笑)。

大切なのは先生の個性 Teacher's Personality is the most important factor !

Vincent先生は言います。教師にとって最も大切なのはPersonality 個性だ!
つまらない授業しかできなければ、それは失格。
よく通る声で、わかりやすく、生徒たちとうまくコミュニケーションをとりながら、時間内に、スムーズに授業を行う先生が求められるそうです。あたりまえか。

予測できるような授業はするな Don’t be predictable !

順番に当てていったり、同じパターンの授業を行なうと生徒は退屈する。
様々なソースを使う。

そこで教えてもらったのが、KAHOOT  やQUIZLET LIVE 
子どもがよく家で話してくれるのですが、実際に遊んでみて初めて楽しさがわかりました。早押しクイズです。

生徒たちがスマホやタブレットを持っていなければできないので、日本の学校では導入は難しいかもしれませんが、塾などでは使えそうですね。

TESLとTEFLとTESOLは違う

①TESL Teaching English as Second Language (第2言語としての英語)
②TEFL Teaching English as Foreign Language(外国語としての英語)
③TESOL Teaching English for Speakers of Other Language (①と②を網羅)

アメリカに来た外国人に英語を教えるのは①のTESL この場合は学校以外でも英語に触れ、アメリカ文化も教える必要があります。
日本人に英語を教えるのは②のTEFL 英語は教室の中だけ。ですから教師はできるだけ英語を話し、文法をきちんと教える必要があります。
それを網羅するのが③のTESOL 

これを聞いて気がついたことがあります。
アメリカやイギリスで売られている文法などの問題集がシンガポールの問題集と比べてなぜかしっくりこなかったのです。

やはり、日本人は、アメリカやイギリスでその国に住む外国人向けに作られた問題集ではなく、外国語として学ぶ生徒用の問題集を使うべきなんじゃないかなと思います。

先週から、シンガポールの教材を使って実際に英語を教え始めたので、もう少し研究を続けます。

形容詞の順番

これは今まで考えたことありませんでした。でも、このテストを受けてみたら満点だったので感覚ではわかっていたのでしょうが、形容詞が5つも並べられるともうわかりません。

数量 意見 サイズ 温度 新旧 色 製造国 素材 ブランド 目的 名詞

One  pair of nice medium-sized new black Japanese leather Mizuno soccer shoes
なのだそうです。
私はサイズを色の後に持っていってしまいましたが、アメリカ人はみんなあっていました。
数量は別にして、主観が強いほど前、客観性が強いほど後ろと私は憶えています。












英文読解の点数を上げる3つの方法(後編)

さて、英文読解の解き方、というか、英文の読み方です。
基本的なことは前編で書きました。

英検準1級を例に、英文の読み方を説明しますが、これはどの級にも当てはまります。
英検の問題には穴埋め問題と内容一致確認問題の2種類があります。
少し解くテクニックは異なりますが、心構えは同じです。

「パラグラフごとの要旨を捉える」

この一言に尽きます。

英検の読解問題は、1パラグラフに対し1つの設問で要旨を問われます。1つのパラグラフに2題問われるとはありません。重箱の隅をつつくような問題も出ません。そのパラグラフの要旨が理解できているかどうかだけが試されているのです。

それを理解した上で3つのコツをおしらせします。


コツ1 「パラグラフを全部読み終わるまでは選択肢を見ない」ことです。

英検準1級 2017年度第2回の英文です。

The Tasmanian Effect

When Europeans first reached the island of Tasmania in 1772,  they found d the culture of the native peoples noticeably different from that of the native Australians on the mainland just 250 kilometres away. The mainland Australians had bone tools, needles, cold-weather clothing, and fish hooks, but these things were entirely lacking on Tasmania. Surprisingly, though, the island's inhabitants (          ).Over thousands of yeas, however, Tasmanian culture had become increasingly primitive, and nearly all the advances the people had made were lost.

まずは、当然、スラッシュリーディング

When Europeans (ヨーロッパ人が)first(初めて) reached the island of Tasmania(タスマニア島に着いた) in 1772(1772年、),  they(彼らは) found (見つけた) the culture of the native peoples(原住民の文化が) noticeably(明らかに) different(違う) from that of the native Australians(オーストラリアの原住民と) on the mainland(本島の) just 250 kilometres away(250km離れた。). The mainland Australians(オーストラリア本島の人々はは) had(持っていた) bone tools(骨の道具), needles(針), cold-weather clothing(防寒着), and fish hooks(釣り針), but(だけど) these things(それらのものは) were entirely(すっかり) lacking (不足していた)on Tasmania(タスマニアには。). Surprisingly(驚いたことに), though(それでも), the island's inhabitants(この島の住民は) (      空欄26    ). Over thousands of yeas(何千年もの間),  however(しかしながら), Tasmanian culture(タスマニアの文化は) had become increasingly primitive(どんどん原始的になっていった), and(そして) nearly all the advances (ほとんどすべての進化)the people had made(その人々が成した) were lost(は消えた).

赤字は知っていなければいけない単語です。
青字は知っていれば、スムーズに読み進める単語です。知らない場合は赤字の知識を使って推測する必要がありますが、それでも推測は可能です。

息子を含め、私が指導した生徒の多くは、( 空欄26 )の所がくると、すぐに選択肢を読み始めます。これが間違える原因です。

今回の選択肢は以下の4つ
1)seemed to benefit from this (これの恩恵を受けていた)
2)used many other useful tools (他の便利な道具を使っていた)
3)had once possessed them (昔はそれらを所有していた)
4)had become more like mainland Australians (よりオーストラリア本島の人々のようになった)

( 空欄26 )までを読んだだけでは、私でも、どれかわかりません。
ここで悩む必要はないのです。というか、パラグラフを読み終えるまでは、選択肢を見てはいけないのです。大切なのは選択肢の後の本文の流れです。

この第一パラグラフの論理の流れば全部読まなければ見えません。上のスラッシュリーティングを読んでいただければわかるように、第一パラグラフの要旨は以下のとおりです。

「ヨーロッパ人がタスマニアに行った時、タスマニア人はオーストラリア人が持っているような道具は持っていなかった。( )。しかし(however)、タスマニアはどんどん原始的になっていき、すべての進化は失われてしまっていた。」

仮にprimitive 原始的な という単語を知らなかったとしても、つぎのadvenceがlostしたでこの文脈は理解できなればいけません。一度でわからなければもう一度読んでそのパラグラフの文脈を理解するのです。タスマニアに元々あった道具がなくなったのです。

そうなると、解答は当然、(3)です。

文脈を理解する上で必要なのが

コツ2 ディスコースマーカーを覚える

特に大切なのは、ディスコースマーカーと言われる、文章の流れを示す接続詞などです。
上の文中の赤い太字のHowever (しかしながら)
これは文章の論理が変わりましたよ、という逆接の合図です。

英検の読解の空所補充問題には、必ず、接続詞や副詞節などの問題が出ます。これらはディスコースマーカーです。

この次の問27がそうです。
選択肢は

1) In exchange (それの代わりに)
2) In spite of this (にもかかわらず)
3) Compared to this (それと比べて)
4) Otherwise (さもなければ)

「ディスコースマーカーは大切ですよ。きちんと勉強してきてくださいね」という英検の問題作成者からのメッセージが聞こえてくるようです。

Quizletにリストを作りましたので、覚えてくださいね。


コツ3 内容一致問題では、設問を見てから解く(選択肢は見ない)

英検の読解問題の後半は、内容一致問題です。

Tardigrade

Tardigrades - also known as water bears - are microscopic animals that live in watery environments and feed on juices from plant cells. These unusual creatures have recently attracted scientific attention because of their ability to enter a state known as cryptobiosis. When tardigrades are exposed to radiation, extremely hot of cold temperatures, or environments with no oxygen to moisture, a certain type of sugar replaces the water in their cells. their rate of digestion and breathing, as well as their cell functions, are then reduced to 0.01 percent of normal. Although the typical tardigrade has a lifespan of just one year, frozen tardigrades that had entered a state of cryptobiosis have been revived by researchers more than three decades later.

いきなり知らない単語で驚かすのも英検ではよくあります。キーワードがわからなくてもへこたれず読み進めます。その根性が試されていると信じて。
ちなみに私も、このパラグラフのキーワードのTandigradeとcryptobiosis の意味はわかりませんでしたが、全問自信を持って正解でした。(1級の問題も読解は全問正解でした。本業が翻訳業だから当たり前といえば当たり前ですが)

さて、スラッシュリーディングタイーム!

おっとその前に コツ3を思い出して、設問を読みます。

(32) Why have tardigrades attracted attention from scientists recently ?
(どうして、tardigrades が最近科学者の注目を集めているのか?)

Tardigradesが何かわからないけど、それが科学者から注目を集めていて、その理由が第一パラグラフの要旨になるんだな、と確信して、スラッシュリーディング!

Tardigrades(なんじゃそりゃ?) - also known as(別名) water bears (ミズのクマ、なんじゃいそれ?) - are microscopic animals (微生物の動物) that live in watery environments(水分の多い環境に住んでいる) and feed on juices from plant cells(植物細胞の液を飲んで生きている、、、そんな微生物知らん). These unusual creatures(これらの変な生き物は) have recently (最近) attracted scientific attention(科学者の注目を集めている、、、キター! この後が設問の答えだ!) because of their ability (理由は彼らの能力)to enter a state (ある状態の入る) known as (として知られる)cryptobiosis(cryptobiosis クリプトビオシス?なんじゃい?せっかく答えに行き着いたと思ったのにぃ).

答えはcryptobiosis という状態に入る能力があるから、とわかったのですが、そのクリプトビオシスがなんだかわかりません。でも、ここで選択肢を見ない!!!! パラグラフを読み終わるまでは選択肢を見てはいけません!!!科学界の注目を集める理由はクリプトビオシスだ!それが何か注意しながら読もう!と心してパラグラフの最後まで読み進めます。

When tardigrades (tardigradesが) are exposed (さらされたとき)to radiation(放射能), extremely hot of cold temperatures(超高温や超低温), or environments with no oxygen (無酸素の環境)to moisture(水分ゼロ、生物には過酷やなぁ), a certain type of sugar(ある種の糖分が) replaces the water(水と置き変わり) in their cells(細胞内で). their rate (割合、なんの?)of digestion and(消化と)  breathing(呼吸の), as well as (もまた、要はand )their cell functions(細胞の働きが), are then (その時)reduced (減る、どんくらい?)to 0.01 percent of normal(通常の0.01%にまで ). Although the typical tardigrade(代表的なtardigradeは), has a lifespan (寿命を持っている)of just one year(1年間 だけども), frozen tardigrades(凍ったtardigrade) that (どんな?)had entered a state of cryptobiosis (クリプトビオシス状態にはいったtardigrade) have been revived(生き返らされた) by researchers (科学者によって) more than three decades later(30年以上も後に).

これはすごい生き物だって思いません?
このパラグラフの要旨は以下のとおりです。
「Tardigradeという変わった生物が科学界から注目を集めている。その理由はcryptobiosis。
過酷な環境に置かれるとtardigrade の水分が糖分になり、活動量が0.01%になる。そしてそのcryptobiosis状態になった冷凍tardigradeは通常1年の寿命なのに、30年以上後でもよみがえる」


ここで「へんな生き物」という本を読んだことのある生徒は、tardigradeがクマムシであると予測ができるでしょう。
クリプトビオシスの意味がわからなくても、過酷な状態では活動量が0.01%になったり、冷凍してクリプトビオシス状態になっても30年後に溶かすと生きているということがわかるでしょう。
上のように要旨がつかめれば、選択肢を見誤ることはありません。

選択肢は以下のとおりです。
Why have tardigrades attracted attention from scientists recently?
(なぜ、tardigrades は最近科学界からの注目を集めているのか?)

1)Their ability to slow down important physical processes allows them to survive in extreme environment (彼らの能力/遅らせる / 大事な体のプロセス / それによって/ 可能になる/ 生き残る / 過酷な / 環境でも)
 
もうこれはドンピシャですよね。他の選択肢を読む必要はないのですが、自信がなければその後の選択肢を読みます。

2)The large amount of sugar(大量の糖分) in their cells (彼らの細胞内の) makes them (彼らを)a valuable food source (貴重な食料源にする) for other animals (他の動物のための)

こんな選択肢を選ぶ生徒は、sugarの意味しかわかっていない証拠です。2級を再受験させます。

3)They have shown (彼らは見せてきた)that an organism's cells (organismの細胞) can remain healthy (健康なままである)for a long time (長い間)after the organism (そのorganismが) has died(死んだ後も).

これを選ぶ生徒は、不注意で、なんとなく、読んでいる生徒です。
organismは有機体、生き物という意味ですが、わからなくても、「死んだ後でも健康なまま」というところで変だと気づくべきです。死んでいませんし、活動量が0.01%になるとかいてあります。クリプトビオシスがどんな意味だろう、と注意深く読めているかが試されています。

4)The fact (事実)that they cannot digest (消化できない) sugar(糖分を) in certain situations (ある状況下では)makes them useful(彼らを有用にする) for studying (勉強するために)cell processes(細胞プロセスを)

これを選ぶ生徒も、まったく文章の意味がわかっていません。sugar(糖分)とcertain situation(ある状況)という言葉に惑わされてしまったのでしょうか。

とにかく、先に設問を読んで、それをヒントに、読んでください。それがそのパラグラフの要点です。(32)では、どんな能力で科学界の注目を集めたのか、わからない単語があってもめげずにしっかり読めるかどうかが試されているのです。

ちなみに、
次の(33)の設問は
クニエダ・タケカズの実験が示すことは、Dsupプロテインは、、、、
です。
そして、これはこのパラグラフの要点になります。

ですからDsupプロテインの意味がわからなくても、彼の実験の結果に注意しながら読めば答えは見つかります。選択肢は読んじゃだめですよ。設問だけです。
とにかく第2パラグラフの要旨をつかんでください。

本当は最後まで解説したいのですが、長くなりすぎても良くないので、ここまでにします。

3つのコツ 覚えましたね! とにかく、そのパラグラフで何が言いたいのかを読み取る努力をしてください。

英検まであと1週間。頑張ってくださいねー。



2018年春のシンガポール留学は、定員を超えるお申し込みがあり、締め切りました。
お断りをした方にはお詫び申し上げます。
2018年夏のシンガポール留学も開催する予定です。ご予約はこちらまで





英文読解の点数を上げる3つの方法(前編)

皆さん、今週はセンター試験。来週は英検ですね。
英文読解で点数が取れない、という人。
それは、語彙力がないか、読解力がないからです。

私が生徒たちに英検の受験を強く勧めている理由は2つです。
1)英検の大問1の語彙のテストで、生徒は自分の語彙力のなさに気づくから。
2)英検の読解問題は非常に良くできていて、文脈を理解できていないと解けないようにできているから。

英文読解で得点を上げる方法は3つ

1)語彙力を上げる。

あまりに当たり前のことですが、それが軽視されているように思われます。
読解で必要な文法は中学校までの文法です。(理由は(2)で説明します)
英検の大問1で半分も取れない生徒は、まずは単語をどんどん覚えてください。
私がお勧めするのはQuizletやDuolingoです。どちらも無料アプリです。
シンガポール留学に参加した生徒たちには、レベルにあった単語集をシェアしています。
紙の単語帳を見て覚えるよりも音声や画像と一緒に覚えた方がずっと早く覚えられます。

(受験の直前まで、語彙は増やしてください。次男が2016年に医学部受験をした時は、直前には医学・科学分野の英単語を集中的に学び役に立ちました。医学部受験に医学用語は必要ないという意見も多々あります。でも、過去問で医学用語が頻出する大学を受験する場合、基本的な医学用語がわかっているとより速く正確に読めます。あくまでも英語の基礎がきちんとできている生徒の直前対策です。)

2)必ず読み下す。スラッシュリーディング

まさか、関係代名詞やthat以下などの節や句をカッコで囲んでいませんよね。
スラッシュで切りながら、決して後戻りせずに読む癖をつけてください。
よく、一文が長くて大変だ、という声が聞かれますが、そうでしょうか?
それは、文章を日本語に訳しながら読んでいるからです。

英文は英語のまま読むのが基本です。基本的な構文は中学までで習っていると思います。


これからは

I go to the park on weekdaysは、
私は平日に公園に行く 

と読むのではなく、

私は行く、公園に、平日に、

と読んでください。

私は行く (to どこに?)公園に、(on いつ?)平日に 

と前置詞に導かれるように読んでいけば、疑問がどんどん解消されて気持ちよく読むことができます。

I  /go / to the park/ on weekdays / with my dog / called Bibi / which I got / from a rescue centre / which is organised / by a local volunteer group / who is concerned about homeless animals / and / working hard /to find families/ who can adopt / the unlucky animals/ to take good care of them.

私は 行く、(どこへ)学校へ (on いつ?)平日に (with 誰と?)犬と 呼ばれる(=名前は)  ビビ それ(=ビビ)は 私が ゲットした (from どこから?) レスキューセンターから、そこは、運営されている (by だれによって?)、ボランティアグループによって、そのグループは (どんな人?)心配している、(about なにを?)野良動物を、そして、一生懸命働く (to なんのために?)探すため、(なにを?)家族を、(who どんな?)引き取る、(なにを?)不運な動物たちを、(to なんのために?)よく世話をするために

という風に読んでいくのです。 慣れていくとスラッシュの幅は広がり、しまいには不要になります。
上の文を自然な日本語に訳そうと思うと大変です。延々と戻りながら読まなくてはいけません。複雑は文法構造の知識も必要です。

私は30年以上前の大学入試の時、塾の先生がいう通り、カッコでくくりながら読んでいましたが、幸い大学入試の数ヶ月前に、同時通訳方式の教材を何かの宣伝で見つけ親に頼み込んで買ってもらい、少し訓練したら読み下しができるようになりました。

今、調べたら、その商品はまだ販売されていました。
ただ、読み下し方法はとても簡単なので、別に高い教材を買って学ぶ必要はないと思います。
私の息子達やシンガポール留学の生徒達も一度教えるとすぐにできるようになります。
「スラッシュリーディング」で検索してもたくさん出てきます。


3)パラグラフごとの要旨、文の論理を理解する。

長文を読む時は、ひとつひとつのパラグラフが一体何について書かれているのか意識します。
単語がわかっても、文の意味がわかっても、ここが弱いと長文を読みきった後に論旨の流れが理解できません。

英検の問題は憎いくらいにそこついてきます。


詳しくは次に書きます。

いじめには厳罰のアメリカの教育

大リーグのワールドシリーズ。
ヒューストン・アストロズ対ロサンゼルス・ドジャーズ第4戦

第3戦でアストロズのグリエル選手が、ダルビッシュ投手からホームランを打った後、ダグアウトで両目の端を引っ張り、アジア人を馬鹿にするジェスチャーを一瞬したことが大問題になりました。球団もすぐに処分を決定しました。詳しくはこちら

翌日10月28日の第4戦、ヒューストンの球場はアストロズファンで埋まっていました。
ところが、グリエラ選手が打席に立つと、テレビからも聞こえるくらいの強いブーイング。

これには少し驚きました。
ジェスチャーは本当に一瞬のことでしたし、私は、気にすることでもないかなって思ったほどです。でも、それは私の無知や経験不足からくる間違いです。
人種差別はアメリカ人にとって断じて許せない問題なのです。

ここには確かに人種差別にあります。日本を含む世界中にあるでしょう。
でも、アメリカ(やシンガポール)ではそれをタブーとする教育もしっかりとされています。

息子はヒューストンにある公立の中学校に通っています。
その学校の話をします。(アメリカの他の学校の例はわかりません。)

人種が異なる生徒が一学年に何百人も通う学校なので、なんらかの人種差別やいじめは覚悟していたのですが、三男いわく、それがないそうなのです。
今回のようなアジア人を馬鹿にするジェスチャーをする子はいないの?と聞くと、
そういうことをするとISSになる、と言います。
ISSとはIn School Suspension (学校内での謹慎処分)という重い罰です。

息子の学校にはいろいろな罰則があります。

レベル1(服装規定違反など) 三者面談など
レベル2(授業妨害 軽いいじめなど) Lunch detention
レベル3(汚い言葉やジェスチャー、破壊行為、タバコの持ち込み、喫煙)ISS

Lunch Detention ランチタイム中、みんなと食べることが許されず、離れたところで壁を向いて一人で食べるという見せしめ的な罰。(一度学校を訪ねた時にその光景を見たことがありますが、結構恥ずかしいです)

ISS (In School Suspension 校内謹慎処分) 一日中、授業を受けることが許されず、先生の監視のもとでプリント学習。トイレの時間も制限されます。

日本のいじめも、いじめに対してこのくらい毅然とした態度をとって禁止してもらいたいものです。

子どものうちに教えておかないと、大人になってもずっと続くと思うからです。

いかんことはいかんのです。

(追記)
この問題について、こたえのない学校が「いじめとケンカの違いはどう決める?」、次のような記事を書いていらっしゃいます。

実際に、アメリカで、いじめに対する教師の対応方法を学んだ筆者の経験はとても参考になります

また、

「現実に即した定義とルールを作ったら 『悪いことは悪い!実行あるのみ!」の男性的な文化をもったアメリカ」

と

「『いじめる子だって悩んでいるのかもしれない』という女性的な日本」

の文化の違いもとても興味深いです。










中高生を勉強させるアメリカの成績システム(GPA)

アメリカの公立の中高 では、毎日のように宿題が出て、毎週のようにテストがありますが、成績のいい子も悪い子も、全てそれをこなしています。それはなぜでしょう。

ひとつめの理由は前回こちらに書いたように、必須教科はレベルが選べ、選択教科は自分の好きな教科が選べるからですが、それだけではありません。

2つ目の理由、
それは、GPAというグレード(成績評価)システムです。
GPAとは、Grade Point Average 成績の平均点という意味で、宿題やテストを受けると、その結果が学校のシステムに入力され、教科ごとの平均点が算出されます。

この週末、中2の三男がとても時間と手間のかかるレポート作りと数学と英語と理科のテスト勉強をしていますが、
「グレードシステムがなければ、僕は絶対こんなに勉強していない」と断言しています。

先週の英語の成績が悪くて今週のアメフトの試合の出場停止になってしまったからです。
本当に楽しみにしていただけに、とても辛い通知でした。
でもアメリカでは、よく聞く話です。

成績が悪くても気にしませんが、試合や舞台に出られないのは、彼にとっては恐怖以外のなにものでもありません。

もちろん、一回のテストで決まったわけではありません。70点ギリギリだったため、一回のテストでこれまでの平均が下限の70点を切ってしまったのです。外国人だなんて、言い訳も一切通じません。

アメリカの成績評価はシステムを簡単に説明すると

  • 宿題やテストがすぐに採点・入力され、教科ごとの平均点(GPA)が算出される。
  • 学校の連絡システムを通じて、本人と保護者には常時、開示される。
  • GPAが悪い(70点以下)と課外活動(部活動、公演会、旅行)の参加停止
  • 成績のいい生徒は学年末に表彰  

 です。

例えばこれは三男の「アメリカ の歴史」の成績です。


9/14、9/27、10/3提出期限の日々の宿題はこなしています。
100点が4つ 95点が1つのため 宿題の平均点は99点
でも、宿題は成績GPAの20%しか占めません。



緑色のQuizzというのは小テストです。
そして、黄色がTest.1章ごとのまとめテストです。
Testは3週間に一度ほど、これの比重は50%と大きいです。
アメリカにきてまだ1年半、現地の生徒と一緒に予備知識もなく学ぶアメリカの歴史はかなり困難でいい点数を取ることができません。


そして、それらの合計の平均(GPA)が、日々更新されます。
教科の一つでも70点を切ると、課外活動の出場(出演)停止です。

現在の成績(GPA Grade Point Average )です。
1時限目 スペイン語 2時限目 理科(上級クラス)3時限目(歴史)4時限目(演劇)5時限目(英語)6時間目(学級活動 宿題をする時間)7時限目 数学 (上級クラス)8時限目 体育


ポイントは「毎日の成績の変化が、学期中いつでも確認できる」点です。
生徒たちは毎日のようにチェックしています。
メールでの通知も親が設定できて、デフォルトでは、遅刻、宿題の未提出、70点以下のテスト、90点以上のテストの連絡がその日にきます。

テストが悪かったり遅刻すればその日にわかるので対策がとれます。
テストがよければ、その日に褒めてあげられます。
中高生が「宿題をやった」と嘘をつくこともできません。
悪いテストを隠すこともできません。
学期末に成績が悪くて親が驚く、ということはありません。
非常に客観的で正確な評価ゆえ、文句のつけようがなく、進学先も就職先も大いに参照します。

先生の仕事は宿題を出さない生徒を叱ることではなく、ただ成績をつけてデータ入力することです。ドライですが、三男はこちらの方が生徒はずっと勉強すると言います。

アメリカの親が日本の親に比べてGPAを重視するのはそのためです。



こうしてアメリカでは、学校と家庭が連携を取りながら子どもの教育環境を整え、子どもは与えられた多くの課題を整理しながら締め切りまでにきちんとこなすことを学ぶのです。

10月18日追記

1)このシステムを、日本に取り入れる時は慎重に行ってください。
日本の高校でも、成績が悪いと部活動が停止になる学校があるのですが、成績が悪く部活動まで奪われてしまった生徒が不登校になってしまったと聞きます。(直接聞いたので実話です)
罰することは内面の成長につながらない、という意見もあります。






シンガポールとアメリカの中高を体験して

シンガポールとアメリカの中高を体験して

大学4年、大学1年、中学1年の息子がいます。
2010年から2013年までをシンガポール、2013年から2016年まで東京、そして2016年からは、三男だけを連れてアメリカに来ています。

シンガポールのインター校(IB中学高校を2校経験)、アメリカの現地校(非IB校) 日本の私立中高一貫校を比較してみようと思います。 すっごく長文になってしまいました。興味のある方のみお読みください。

シンガポールのIB校

長男はAustralian International School in Singapore に高校卒業までの4年間通いました。この学校を選んだ理由は、日本人が少なかったこと、1月始まりで、学年を3ヶ月あげてくれたこと、スポーツが得意な長男にのびのびした校風があっていると考えたからです。とてもいい選択だったと思います。学校の指導力が非常に高く、中学時代の落ちこぼれが高3のIBで38点(45点満点 世界平均は30点前後)を取ることができ、中学時代には無理と言われた大学に進学でき、今年、希望の企業から内定ももらえました。シンガポールのIBスコアは世界的に見てもトップです。

次男は中1をはAustralian International School in Singapore(AISS) 、数学が物足りなくて、中2と中3をシンガポールのSt Joseph Institute International(SJII) に通いました。

IB校が良かった点は
勉強の内容が面白いことです。表面的な暗記は少なく、とにかく答えが簡単に出ないような問題を考えさせて悩ませます。今の時代、スマホですぐに答えが出るようなことを記憶させるだけでは意味がないことは教師も生徒もわかっています。

「大変だけど面白い」それがIBです。

中学のMYP(中学プログラム)は主に考え方や学び方を学び、高校のDP(ディプロマプログラム)では一気に内容が高度になります。IBDPはハードですが、深く学ぶので驚くほど大人になります。

特に良かったのが日本語A(母国語)です。本をボロボロになるまで読み、行間を読み、考え悩む息子は、哲学者になっちゃうんじゃないかと思われました。(その後、日本の大学に進学し、フツーに戻ってしまいましたが)

 長男の学年で日本語A(母国語)のHL(ハイヤーレベル)を取ったのは長男だけだったので、日本語だけは、オンラインで受講しました。その時、息子を指導してくださり、最高点の7点を取らせてくださった鈴木先生は今、GLICCという学校を開かれています。悩むことで脳のコアが鍛えられると思っている私は、帰国後は三男をここに通わせたいと思っています。願わくば、大学入試が、思考力、論述力を問うものに変わっていてくれると嬉しいです。

もう一ついい点は、パソコンに強くなる点です。
長男が、私の留学説明会で、IB日本語Aについてプレゼンした時のスライドがこちらです。1時間足らずで作っていました。高校のIBでしょっちゅうプレゼンをしていた長男は「パワポなんて古いよ」と言っていました。パソコンの授業なんてしなくても、中高校生にプレゼンの宿題を与えれば、遊びながらいろんなソフトを使いこなしていきます。ちなみに息子たちが通ったIB校は両校とも、一人一台、ノートパソコンを持ちます。日本に帰国した時、日本の大学1年生が、「エクセル?できません。LINEだけです」というのを聞いてとても驚いたのを覚えています。
でも、次男は日本の高校に通った3年間、パソコンを使った宿題はほとんどありませんでした。パソコン=ゲーム=悪 ではないと思います。すべての家にノートブックが買えるわけではない、というご意見もあるでしょうが、最近の若者はスマホでもレポートがかけますし、学校のコンピュータールームやネットカフェ、図書館など端末ならどこにでもあるのではないでしょうか。もちろん、ローテクの手で書く事も大切です。夏休みの自由研究のプレゼンをパソコンで作ったら加点、というくらいでいいかもしれません。

IBでは、先生も学習者として生徒と共に学びます。
「IB校では教え方が毎回違ったのに、日本はいつも同じ教え方」と息子がぼやいていました。どんどん新しい技術が生まれる今、先生も学び続ける必要があります。

次男が中2中3で学んだSJIIの数学の一番上のクラス(4段階に分かれていました)では、一人一人に端末が渡され、問題が渡されるとクラスの全員がスピードと精度を競いあいます。これはゲーム感覚満載で、この年代の男の子にはたまらなく楽しいものでした。

歴史の授業。
質問から始まります。
印象に残っているのは、「なぜ、ヒトラーが台頭したのか」この切り口から第二次世界大戦を学びました。
時代背景、その時代の人々の生活や心情、国際関係、きっかけとなるような様々な事件など、あらゆる角度から調べて答えを導き出していきます。
私がトランプ氏が当選したことを憂いているのはこの時学んだためです。排外的な風潮はいつの時代も非常に危険です。私が今年最もショックを受けたこの記事を読んでいただければ民族紛争の恐ろしさがよくわかります。

IBでは、レポートにも得点が1点から7点(特に優秀)がつきます。
知識を羅列しただけでは4点くらいしかとれません。
先生が「ひえー、素晴らしい調査と論理性と洞察、こりゃ参りました〜」と尻尾を巻くようなレポートだけが7点をもらえます。
 詳しくはこの資料の10ページぐらいに英語で書いてあります。

次男が中2の時に学んだ、「日本がどうしてシンガポールまで攻めてきたのか」という授業も印象的でした。
私が学校の面談で(前述のIB2校では、すべての教科の先生と5分ずつ面談できました。日本の中高では担任とだけでした)、日本人の視点から歴史のリサーチをしたい、そうすることで息子はより授業に貢献できるし授業も重層的になり授業の質も上がるだろう、と申し出たところ、そこは素晴らしいIB校。時々、日本人の立場からリサーチすることを全員にさせてくれました。

たとえば、
「あなたは山下奉文司令官の下で働く日本軍の一員です。日本の大本営にマレー作戦の進行状況を日々報告しなさい。」と言ったように。

また、
「あなたはシンガポールの市民です。日本兵が上陸してきた時に見たこと、感じたことを書きなさい」と言ったような宿題もありました。リサーチをしながら辛くなってしような、忘れられない宿題でした。
それまで、私にとって歴史とは事実と流れを学ぶだけのものでした。でも、次男のIB歴史を手伝うことで、その時代に生きた人に想いを馳せ、その時代の人になることを学びました。歴史観や他人を思う心が養われたと思います。

誤解している人が多いと思うのですが、IBは英語を学ぶ教育ではありません。高度な内容を調査し、議論し、論述するので、私は母国語で学んだ方がいいと思います。
いまや日本語でIBが学べるのですから、日本で日本語IB校が増えることを切に願っています。

IB校の認定を受けるためには、学校の施設や教師陣の質の向上などIB組織委員会の基準を満たさねばならず準備には数年かかります。簡単なことではなくお金もかかります。
最終試験であるIBDPの問題は非常に難しく、その高度なレベルゆえ、トップ校が対象になると思います。ただ、現状では、偏差値の高い学校は、大学入試の結果を出すことを多かれ少なかれ意識せざるを得ないので、大学入試が変わらなければ、日本の教育は変わらないでしょう。
日本でIB校が増えない理由はこのあたりにあると思っています。

シンガポールでは、特にインターナショナルスクールでは、学費が高くてもIB校が選ばれる傾向があり、多くの学校がIB校になりました。(ローカル校は超トップ校を除いてIBは採用されておらず、イギリスのOレベルやAレベルといった従来型の教育方式を取っています。トップレベルの学生には答えのない問題を解決できるリーダーシップを身につけさせ、その下の人たちは実直に働く勤勉さを身につけさせる、といった国策かもしれません。)

日本でも(学費が少しぐらい高くても)IB校で子どもを学ばせたい、と保護者が声高に叫べば、そして、大学もIBで学んだ生徒を積極的に受け入れたいという姿勢を見せれば、IB認定校が増えるのではないかと思います。

2020年、センター試験が廃止され、大学入試は多角的総合的に生徒を選抜する時代に入ります。IB教育は最終試験の他に、2年間のテストや提出物などが全て総合的に評価されるので、こうした新しい大学入試選抜制度にあっていると思います。

IB教育は全人教育であることも忘れてはなりません。
CASといって、「創造性、活動、奉仕」をする事が定められています。勉強ばかりではないのです。長男は芸術活動、運動、ボランティアをしていました。指導の手引きはこちらです。様々な学校がこういう指導を始めていますが、やはり入試に評価されるというのは嬉しいものです。

このブログでは何度も書いていますが、 IBが提唱する10の学習者像は実に素晴らしい。これからの教育で伸ばすべき能力です。我が子や参加生徒の教育に迷った時、私はいつもこれを思い返します。

アメリカの現地校のすぐれた点について


現在三男が通っている公立校には素晴らしいシステムがあります。
これは、海外で子育てをしている人のブログでもよく書かれていることですが、毎日のように宿題や小テストがあり、出席状況や成績(教科別に、その日のテストの結果と、その学期中の平均スコア)がその日か遅くても翌日のうちに、学校から連絡システム(MoodleやSkyward)で、親や子どもにメールなどで届けられるのです。

このシステムは親からすると本当にありがたいです。日本のように試験前だけ勉強をするのではなく、日々の規則正しい勉強の習慣がつきますし、自分の子どもがいつどの教科でつまづいているのかがすぐにわかるからです。
中高生にありがちな「宿題をやったふりをして実際にはやっていない」は通用しません。
成績が下がれば、その時点で親も子どもも生活を見直すことができます。
成績がいいうちは、子どもに好きなことをさせてあげられます。
親と学校が一緒に子どもを見守ることができるのです。
日本のように、学期末に結果が出た時には取り返しがつかなくなっているといったようなこともなく、親が不安になることもありません。
是非、日本にも入れてもらいたいシステムです。
IBよりずっと簡単だと思います。

息子の学校は、IB校ではないのと、息子はまだESLを抜けたばかりで基礎的なことを学ぶクラスにいるので勉強の内容は従来型です。学んで覚えてテストを受けるの繰り返しです。

英語、数学、理科、社会の4教科は、アカデミック(標準クラス)、AP(Advanced Placement 発展クラス)、GT(Gift and Talented 才能のある優秀な生徒向けクラス)の3段階に分かれています。私の息子は、数学以外は標準クラスなので、宿題やテストが基本的な問題なのですが、たまに、GTの問題を目にすると、思考力を試される記述の問題が多いなぁと驚かされます。きっとそのレベルの生徒にはIB的なアプローチが求められているのでしょう。

アメリカでは、上記の主要な4教科は必須なのですが、その他は選択教科です。
音楽や体育ディベートやコンピューターや外国語などが2つ選べます。そして、すべての教科が毎日あります。中学2年生の時間割は月曜から金曜日まで8時限あり毎日同じです。
たとえばこんな感じです。

1限目 08:30 - 09:16 (英語と文学)
2限目 09:21 - 10:07 (英語と文学)
3限目 10:12 - 10:58 (数学)
4限目 11:03 - 11:49 (演劇 選択授業)
昼食 11:54 - 12:23
5限目 12:28 - 01:14 (体育 選択授業)
学活  01:19 - 01:47 (学級活動 宿題などをやることもできる) 
7限目 01:52 - 02:38 (理科)
8限目 02:44 - 03:30 (社会)

5分間の間に生徒たちは慌ただしく、教室を移動します。(クラスに遅れると親に連絡がきます)

1時限目の前と放課後には、チュートリアルといって、希望者は週に1−2回、先生の教室で補習をしてもらえます。無料なのでできるだけ行かせています。

さて、日本。

長男と次男の通った中高一貫校は、校則が厳しく、(ありがたいことに携帯電話の持ち込み禁止)、先生の面倒見がよくて、部活も熱心な、伝統的な進学校でした。

日本の教育の私が好きな点は「部活」です。
息子たちは、顧問の先生から、先輩から、同期や後輩から、そして辛い練習を乗り越えながら、どれほど多くのことを学んだことでしょう。部活の顧問の先生方の負担を考えると、外部のコーチに頼むか、先生に報酬を払うかという現実的なところに来ていると思います。

次に素晴らしいのは「給食」やお弁当
アメリカのランチは栄養がとても偏っています。ですから日本人は大抵お弁当を持って行っています。日本の給食は本当に素晴らしい!!!! 食育を兼ねています。

また、文化祭や体育祭を生徒たちで作るのもいいですね。
私は、愛知教育大学附属名古屋中学校に通ったのですが、文化祭に毎年テーマがあり、(今もそうなのでしょうか)1年生の時は「愛」でした。
中一が「愛とはなにか?」について、毎日議論するのです。友情との違い、無償の愛など、白熱しすぎて泣いちゃう子もいたほどです(私?)
その時、担任の長谷先生がぽそっと紹介してくれた灰谷健次郎の詩は、その後の私に大きな影響を与え続けています。

日本の中高はいいところがいっぱいなのですが問題もあります。

その一つが、勉強の内容が私が30年前に学んだのと教科書の内容が驚くほど変わらないことです。これはこの学校に限りません。皆さんもお子さんの教科書を見てみてください。懐かしいほど昔と似ていませんか?山川の世界史を見ると懐かしさを覚えます。 
(この方のIB校のレポートは、IB校の新しい教育内容をとてもわかりやすく説明してくれています。)

私が見たアメリカやシンガポールの高校生の教科書は、昔のものとはくらべものにならないほど新しく、難しいものでした。時代に必要な知識を時代にあった方法で教えてもらいたいものです。ちなみにシンガポールの学校では中学から関数電卓を使っています。アメリカの学校ではまだ使っていません。

私は暗記を全く否定しているわけではありません。たしかに若いうちに暗記はしたほうがいいとは思います。私も自分の生徒たちには英単語をたくさん覚えさせています。

教育現場で働いているわけでもないのに教育を語るのは難しいです。でも、いろいろな学校を深く観察してきた親の立場から書かせてもらいました。

でも、アメリカから何かいい情報ありましたら、またシェアしていきますね。
先日行われた、都立国際高校IBコースの説明会

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