今日は、アメリカにある大企業のトップの方とお話をする機会がありました。
その時に、新しい人と出会えるパーティの出席をためらう若い日本人社員のことを残念がっていらっしゃいました。
私もこれは大変もったいないことだと思います。
ビジネスマンとしては失格です。
では、研究者なら社交的でなくてもいいかと言ったら今はそうではありません。
年末に次男が訪ねた医学研究の先生によると、最近の研究は一人で成果が出せるものは少なく、それぞれの強みを持った研究者がチームを組んでいるそうで、ネットワークを作れる能力がとても大切になってきているそうです。
就活を終えた長男は、うまく就職が決まらなかった学生さんたちの特徴の一つに、「仲間内でいつも固まっている」こと、を挙げていました。
我が家はパーティやバーベキューをよくするのでお客さんが多く、ありがたいことに、息子たちはみな大人と話すことが大好きです。
バーベキューをしていても、同じ年齢の子どもたちだけで固まっているお子さんをよく見かけますが、私の子どもたちは次から次へといろんな大人の人と話をしています。
大人に慣れているからでしょうが、ゲームをあまりさせず、親子で普段からいろいろなことを話しているからだと思います。社交性が高く、他人の話を聞くことが好きです。
大人はよく「大学で何を学びたいの?どんな就職がしたいの?」というありがたい質問を子ども達にしてくれます。
親がきくと「うっせーなー」となりそうなこんなストレートな質問も、他人が聞くと一生懸命答えたり、考えたりするようです。
また、自分の仕事の内容を熱く語ってくれる大人も多く、これほど参考になる話はありません。
このような機会が多くない家庭でも、地域のボランティアに参加したり、部活や習い事をすることでいろいろな大人に出会うことができます。10代になったら、自分の親以外の大人や外国人と積極的に話をする機会を作ってください。
大人と話す経験の多い学生は就職に有利、という話を聞いたことがあります。
シンガポール留学に行って引率者が一番苦労することは、参加者の学生が日本人同士、同性で固まらないようにすることです。
中高生は話が弾む同じ言語の人が気楽ですぐに固まりがちです。でも大切なのは一期一会の外国人と友達になり、異なる文化を吸収することです。そういう姿勢を持った生徒さんは英語の伸び方も違います。
ですから、バスやレストランで、隣は外国人か異性というルールを決めています。
いつの時代であっても、自分と異なる人、自分には持っていないものを持っている人から、人は多くを学びます。新しい出会いを積極的に作れる人になってください。
そのために留学があるのです。
同じ趣味の人同士で語り合ってばかりでは、なかなか上記の能力は育ちません。
なんでも話せる親友は大切です。宝です。でもそれだけになってはいけません。
いろいろな年齢の人、いろいろな国籍の人と話ができるようになってください。
エスカレーター式の大学付属の内部進学の方は特に、外部の世界の人と接触するように心がけてください。
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