海外の映像を翻訳したり、日本語にはない情報をリサーチする仕事です。
皆さんが普段見ていらっしゃるニュース番組の裏側には実に多くの人が働いています。
さて、トランプ大統領の中間選挙の記者会見で日本人記者の英語が通じなかったということが話題になっています。
今日は、彼の英語が通じなかった理由をお伝えします。
まず、この記者さんのために申し上げておきます。
彼には発音に克服すべき強い訛りがありますが、リスニングは相当上のレベルです。
(彼の英語力を批判する人はこの映像の00:11でトランプ氏が何と言っているか聞き取れますか? 私は聞き取れるまで何度も聞き直しましたが、彼は一度で理解しています。)
そして、堂々とトランプ大統領に質問したガッツに私は敬服します。
通じなかった一番の理由は、焦って舌が回らなかったのだろうと思います。
偉そうに彼の英語を批判する人の誰か一人でも、トランプ大統領に質問する自信はありますか? 私にはありません。足が震えて、声はうわずると思います。
でもここは英語教育ブログですから、どうして通じなかったのか書かせてください。
さて、問題となった記者会見の映像はこちらです。15秒めから22秒の7秒間。
私は何度も聴きましたが聞き取れませんでした。
通じなかった原因は以下の4点。
00:15で How will you focusというべきところを、How you focus と言い、その上、Fの発音に問題があり、How you hawks(あなた方 戦争好きのタカ派は)に聞こえる。でも、これは文脈から問題なく通じる。
00:19で Will you ask Japan to do more?(日本に一層の努力を求めますか?) の doは強く言わなければいけないのだが弱かったので、theに聞こえてしまい「日本によりよい......になってもらいたいですか?」と意味不明。
00:21で Will you change your tone?(語調を変えますか?) と言うべきところを、change a toneといい、Will you change at home?(家で着替えますか?)に聞こえる。
これだけ意味不明な単語が並んだのですから、トランプ大統領が聞き返すのも当然です。
発音は大事ですね。
対策は、発音を直してもらって練習すること。訛りは自分にはわかりません。
そして発音に自信がないうちは早口にはならず、ゆっくりはっきり話すことです。
対策は、発音を直してもらって練習すること。訛りは自分にはわかりません。
そして発音に自信がないうちは早口にはならず、ゆっくりはっきり話すことです。
中高生のみなさんは、学校やオンラインでどんどん発言して直してもらいましょう。(私もツアーでも参加者の発音を直します。)
ところで、11月11日現在、Huffington Postの記事にも誤訳があります。
トランプ氏の答えです。
そうではありますが、私は、日本が貿易で、アメリカを公正に扱っていないと常に指摘しています。彼らは非常に低い税金で、何百万という車を送ってきます。彼らは私たちの車を輸入しません。彼らがそうするなら、彼らには、彼らの車に巨額の税金を払ってもらうことになる。
(正しい訳)
そうではありますが、私は、日本が貿易で、アメリカを公正に扱っていないと常に指摘しています。彼らは非常に低い税金で、何百万という車を送ってきます。彼らは私たちの車を輸入しません。したとしても、すごく高い税金をかけるんです。
人は誰でも間違いを犯します。私もよく間違えます。そして失敗から学びます。
人のミスを責めないで、お互い優しく反省して精進しましょう。
IB教育では、「リスクをとる」ことがとても評価されます。
日本社会もそうなると、活気が出ると思います。
トランプ氏の答えです。
And — but I tell him all the time that Japan does not treat the United States fairly on trade. They send in millions of cars at a very low tax. They don’t take our cars. And if they do, they have a massive tax on their cars.
(誤訳)そうではありますが、私は、日本が貿易で、アメリカを公正に扱っていないと常に指摘しています。彼らは非常に低い税金で、何百万という車を送ってきます。彼らは私たちの車を輸入しません。彼らがそうするなら、彼らには、彼らの車に巨額の税金を払ってもらうことになる。
(正しい訳)
そうではありますが、私は、日本が貿易で、アメリカを公正に扱っていないと常に指摘しています。彼らは非常に低い税金で、何百万という車を送ってきます。彼らは私たちの車を輸入しません。したとしても、すごく高い税金をかけるんです。
人は誰でも間違いを犯します。私もよく間違えます。そして失敗から学びます。
人のミスを責めないで、お互い優しく反省して精進しましょう。
IB教育では、「リスクをとる」ことがとても評価されます。
日本社会もそうなると、活気が出ると思います。
私が主催・引率している「中高生のためのシンガポール留学」では、生徒たちは、参加前1ー2ヶ月はオンライン英会話を受けることが必須となっています。そのため、最近は出発時に発音の悪い生徒はあまり見かけなくなりました。行きの空港の搭乗ゲートでテストをして、できない子は私が直しています。授業中も直します。
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