シンガポール英語集中講座のすすめ

世界一安全で教育水準の高いシンガポール。成長著しい東南アジアの中心として飛躍的な発展を続けるシンガポールに、ビジネスや観光だけでなくハイレベルな教育を目指して今世界中から多くの人々が集まっています。
シンガポールでの3年間の駐在中、インター校に通った中高生の子どもの英語力を現地の授業についていけるレベルにするために見つけた教育効果の高い語学学校を、帰国後、日本の中高生にも紹介したいと思い短期留学を企画しました。今年はこれまでとは異なるツアーです。英語の勉強は日本からでもできます。次回のツアーのご案内はこちらをご覧ください。

IB教育を受けさせたい

2010年から2013年までシンガポールに駐在し、長男と次男に国際バカロレア(IB)教育を受けさせることができたのは本当に幸運でした。
日本の教育しか知らなかった自分には衝撃的、感動的な教育でした。
高度な読解力、思考力がないと太刀打ちできない教育ですが、読書好き、リサーチ好きな現在中3の三男のために、様々なIB実施校を訪問しています。

10月に都立国際高校のIBコース説明会に行ってきました。その時のメモをご紹介します。
従来の教育との大きな違いにお気づきいただければ幸いです。
IBについて詳しくお知りになりたい方は、こちらをご覧ください。

IBとは?

国際バカロレア機構(IBO)がつくった大学入試資格と教育プログラム。
1968年に始まった。それほど歴史のある教育ではないが、今広がりを見せている。
日本では、PYP(小学校)、MYP(中学校から高1)、DP(ディプロマ高2校3)がある。

なぜ今IBが注目されているのか?

グローバル化、高度情報化社会が進む今の時代、必要になってくる能力を育てる

  • 答えのない問題に立ち向かう力
  • 知識を持つのではなく「どんな知識を持つべきか判断し」「その知識を活用する力」
  • 異文化間コミュニケーション(英語もその一つ)
  • 他者、特に異文化を持った人たちと協働して行く能力
  • 創造力・探求力
  • 批判的思考力
  • 発信力
これらの能力を育てるにあたって従来の教育でいいのか、という考えがでてきた。

現在の教育を取り巻く環境は
  • 経済産業界では グローバル人材育成
  • 教育界では パラダイム転換 アクティブラーニング センター試験見直し
そのような環境の変化の中で、国際バカロレア教育が21世紀を生きる子供たちに必要なのではないか、という考え方が生まれてきた。

日本のIB事情

IB実施校は世界でも日本でも増加している。
 
        H30現在       H28年 
PYP(小学校) 1509校(国内22校)  1302校 (国内21校)
MYP (中学校)1398校(国内14校)   1289校 (国内9校)
DP (高校) 3209校(国内33校)    3053校 (国内26校)一条校は20校

IB教育が従来の教育と異なる点

IB教育手法の特徴

生徒中心主義 主体的な学び 生徒が問題を見つけて調べる 学習者同士の学び合い
双方的 ディスカッション 教師はファシリテーター
探求的 課題解決型 構築型 正解に到達するのが目的ではなく、過程が大事。
批判的思考(クリティカル・シンキング)人が言ったことを鵜呑みにしない。どうしてそれが正しいと言えるのかを分析的に考える。
グローバルな見方 多文化尊重 (IBの理念は、平和な社会 他者との共存であり、全ての教科において多文化尊重が貫かれている)

IB学習者像

IBの理想を具体化したのが、10の学習者像。
生徒だけでなく、教師にも求められる。

探求する人、
知識のある人、
考える人、
コミュニケーションができる人、
信念を持つ人、
心を開く人、
挑戦する人(リスクが取れる人)、
バランスの取れた人、
振り返りのできる人
詳しくはこちらをどうぞ




IB+profile.jpeg (224×225)


IBで高める5つの学習スキル

思考力 クリティカルシンキング
コミュニケーション能力 英語だけではない。自分の考えを効果的に伝え、相手の能力も活かして生きて行く能力
協働能力 グループプロジェクトが多い
自己管理能力 IBは非常にハード。タイムマネジメント、感情コントロールを身につける
リサーチ能力 自分でテーマを見つける。オリジナリティ、剽窃(コピペ)厳禁

IB教育を選ぶ時に大切なこと

1)日本語で学ぶか、英語で学ぶか。

日本語で学ぶか、英語で学ぶか。これはとても大切な問題です。後述します。

2)どんな科目が選択できるのか。

これらは学校によって違う。科目選択はそのまま大学の専攻につながる可能性が高いし、受験に必要な科目を履修していないと大学に申し込む資格がなくなってしまう。
IB教育といっても学校によって異なるので、IBを学ぶ目的や進路を考えた上で選ぶこと。

国際高校のIBは英語で行います。
高校1年生はFoundation Year 2年生と3年生はIBDP(IBディプロマコース)

といった内容でした。
その後、IBのスコアと進学実績の説明がありました。




ここからは 私の感想です。

とてもわかりやすい説明でした。
でも、IBの本当の素晴らしさは子どもに受けさせてみて初めてわかると思います。
私も長男がシンガポールのインター校でIBを取るまでIBの良さはわかりませんでした。
(向き不向きがあると思います。我が家の場合、次男は従来の勉強が向いています。)

長男はいつも本当に難しい宿題をもらって帰ってきました。
高校生にできるのか、と思うような宿題でした。
でも、高校生の能力は驚くべきものがあります。
大切なのは良い「問い」と評価する先生のレベルだと思いました。

私には中3の三男がいます。
三男の進学先は、インターナショナルスクールIB校か日本語IB認定校と絞っていました。
インター校も見学しに行きました。
でも私立医大並みに高い学費の高さがネックとなりました。
GIIS(グローバル・インディアン・インターナショナル・スクール)も考えました。

英語のネイティブの生徒たちと受けるのであれば英語のIB教育
クラスメートが日本人ならば日本語のIB教育と思っていました。
なぜなら、我が家がIBを選ぶ理由は、海外進学のためというよりも、深く考える力を身につけさせたいからです。
母国語で学んだ方が深いディスカッションやレポートができると思うからです。
英語のIBを受けた長男は歴史が取れませんでした。
歴史を選択するには英語の力が足りないと学校に言われたからです。
そういう経緯もあり、三男には「日本語IB」が学べる学校を探していました。
学芸大学附属国際中等学校を志望しましたが、夏の編入試験は不合格でした。
ところが、リサーチを続けていくうちに、日本語IBを始めた学校が見つかったのです、
それが千代田高等学院です。(法政は遠かったです)

学校探しに明け暮れていた夜中に、この学校を見つけた時のことは忘れられません。
その後、何度も学校に足を運び(イベントが多いのです)、先生方と話をしてこの学校に決めました。併願はしませんでした。
今なら入りやすいかもしれませんが、数年後にはかなり難しくなると予想しています。

日本の古い教育を嘆く前に、新しい教育をしている学校を選んでください。
そういう学校が選ばれることがわかれば、古い学校も変わっていきます。
(私たちが駐在していた頃のシンガポールがそうでした。)
日本の教育を変えるのは、国や先生だけでは困難です。
保護者や生徒力のいい学校を見つける力が必要だ

追記:入学して1ヶ月 息子はとても満足しています。


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