シンガポール英語集中講座のすすめ

世界一安全で教育水準の高いシンガポール。成長著しい東南アジアの中心として飛躍的な発展を続けるシンガポールに、ビジネスや観光だけでなくハイレベルな教育を目指して今世界中から多くの人々が集まっています。
シンガポールでの3年間の駐在中、インター校に通った中高生の子どもの英語力を現地の授業についていけるレベルにするために見つけた教育効果の高い語学学校を、帰国後、日本の中高生にも紹介したいと思い短期留学を企画しました。今年はこれまでとは異なるツアーです。英語の勉強は日本からでもできます。次回のツアーのご案内はこちらをご覧ください。

子どもを狙うテック業界の戦争(後編)

リチャード・フリード博士の記事 子どもを狙うテクノロジー業界の戦争(The Tech Industry's War on Kids by Richard Freed) の後編の翻訳です。(翻訳の転載自由) 前編はこちらです。文末に質問集をつけました。
ネット依存から子どもを守る方法の一つは、子どもと大人がその危険性、依存性に気がつくことです。
どうか、この文章が、より多くの大人や子どもに読まれ、教材として使われることを願います。

覗かれている若者たち

ソーシャルメディアやゲーム企業は、心理操作デザインの利用を驚くほどうまく隠し通している。発端は2017年、「ザ・オーストラリアン」紙に漏れたフェイスブックの幹部が作成した内部レポートである。この、フェイスブックが広告主に対して作った資料によると、フェイスブックは、投稿や、やり取り、写真をリアルタイムにモニタリングすることで、いつ、10代が「不安」「無価値」「ストレス」「無力感」「失敗」を感じるかをトラッキングできると豪語している。
どうして、ソーシャルメディアはそんなことをするのか。この記事には、フェイスブックが、「若者が自信を得たいと思う瞬間」に、マイクロターゲット広告を出すことができると自慢している。
心理操作という武器を、デジタルメディアで、最適のタイミングで、子どもに対して使うと、その効果は甚大になる。このデザイン技術によってテック企業は子どもたちの頭と心を覗きこむ窓を手に入れ、子どもたちの脆弱性を測ることができるようになり、彼らの消費行動をコントロールできるようになった。これは未来に起こることではない。今、起こっていることなのだ。フェイスブックはこの漏洩した報告書が誤解を招くように報道されていると主張している。しかし、子どもを守る活動家たちがフェイスブックに資料を公開するように求めても、同社は拒否。子ども相手に使うこれらの技術を秘密にしておくほうが得策なのだ。


デジタル版ハーメルンの笛吹き

心理操作技術はゲームをより面白く、楽しくするため、というのがテック産業の表向きの方針だ。しかし、よりダークな企みが産業内部からの暴露で明らかになってきている。コンピューターゲームの開発者、ジョン・ホプソンは、行動科学と脳科学の博士号を持っているが、行動学的ゲームデザインという論文を発表し、行動学的デザインを使うことで、ゲームプレーヤーの行動がどう変わるか詳しく描写している。「どうしたらプレーヤーが、絶え間なく熱心に活動するか」「どうしたら、永遠に遊ばせられるか」などの問題に答えている。それはあたかも、動物実験の研究所のようだ。
心理操作技術の裏に隠れたコアな科学を明らかにしながら、ホプソンは「プレーヤーとネズミが同じだというつもりはないが、両者に応用できるような共通の学習ルールがある。」という。この論文を書いた後、ホプソンはマイクロソフトに採用された。そこで彼ははXbox Liveやマイクロソフトのオンラインゲームシステムの開発の指揮をとった。彼は、Halo シリーズのような子どもに人気のオンラインゲームの開発にも関わっている。子供たちが「永遠に」ゲームし続けるために、どれだけ莫大な金と心理学が使われているのか、私の患者の親たちは全く知らない。
もう一人の、心理操作技術のエキスパート、ビル・フルトン(Bill Fulton)は、認知心理学と定量解析が専門。彼は、マイクロソフトのゲーム・ユーザー・リサーチ・グループを立ち上げたのち、自分のコンサルティング会社を作った。フルトンは、心理操作デザインのパワーと、ゲーム産業の意図を包み隠さない。4大会計会社の1つのプライス・ウォーター・アンド・カンパニー(PwC)のテック産業ジャーナルで、「ある人を自主的な社会活動、趣味、余暇から引き離そうとするなら、ゲームデザイナーは、可能な限り、その人の深いレベルに働きかけなければならない」と明らかにしている
これが今日の心理操作デザインの主要効果である。つまり、やめられないゲームやソーシャルメディアの商品を作って、利用者を現実社会から引き離して、儲かる世界に留めるかということだ。しかし、大切な現実生活を犠牲にしてまで何かを追い求めるとは、依存症である。誘引デザインの効果が非常に大きくなり、ゲームやネット依存症の原因になっている証拠が増加している。中国、韓国、日本では依存症の診断が出されていており、アメリカでも検討されている。
誘引デザインは、子ども達をゲームに夢中にさせるだけではなく、依存症に関する知識を使いながら、より効果的に心を乗っ取れるようになってきている。ドーパミン・アドのラムゼイ・ブラウンはCBSテレビ番組「60ミニッツ」で次のように認めている「脳のどの部分が依存症に関与しているかある程度わかっているため、その部分を吸い上げ美味しいアプリを作ることができるようになりました」


子ども時代から大切なものを奪う

誘引技術(心理操作技術)は、現実世界から「人々を引き離す」薬物のような効果を持つデジタル製品を作るために使われ、非常に破壊的である。今日、誘引デザインによって、大人は安全な運転、生産的な仕事、子育てから気を逸らしている。どれも集中力が必要なのに。それ以上に、子どもや青少年の脳は、大人の脳より簡単にコントロールされてしまうため、誘引デザインを使うことは、一層有害である。
誘引技術は、子ども時代を作り変える。子ども達を惑わせ、家族とのふれあいや勉強から遠ざけ、スクリーンや電話を眺めて過ごさせる。カイザー・ファミリー・ファウンデーションの報告によると、アメリカの子どもは、毎日、5時間半も、ビデオゲーム、ソーシャルメディア、オンラインゲームといったエンターテイメント技術と過ごしている。さらに、10代は、驚くことに、8時間もスクリーンや電話で遊んでいるというのだ。心理操作デザインがほとんど使われていない生産的なテクノロジー利用の時間(宿題に使うなど)は、たったの116分である。


親になって変わるテック企業幹部


スクリーンを介した遊びが密かに子どもの主要な活動になってきている。子どもは学校にいる時間より長い時間を、10代に至っては睡眠よりも長い時間を、画面と過ごしているのだ。レストラン、信号待ち中の隣の車、そして教室を見てもらえば明らかだ。誘引技術の成果は大きく、子ども達はスマホや他の電子機器を見つめ、周りの世界には背を向けている。寝室にそっと機器を持ち込んだり、家族の前でも電話を見つめたりして、多くの子ども達が家庭生活や学校生活の時間を失っているが、この2つの生活は、子どもが幸せに成長して成功するために不可欠なのである。それなのに、子ども達は、機器と数秒離れただけで、頭の中は、早く戻りたい、という思いでいっぱいになる。
健康的な活動と置き換わってしまうことに加えて、誘引技術は子どもを有害なデジタル世界に引き込んでしまう。サイバーいじめの例は枚挙にいとまがなく、そのせいで、子どもたちは、学校を休みがちになったり自殺を考えたりする。加えて、最近はFOMO(Fearof missing out)という仲間はずれになることへの恐怖という悪影響が、ますます顕著になってきている。ソーシャルメディアで、友達が自分以外の友達と楽しそうに過ごしている写真がつぎつぎと送られてくるのを見ては、孤独感を募らせ、自己嫌悪に陥るのである。

ばらばらになるワイヤード(つながり)世代

子どもに不可欠な活動が、不健康なオンライン環境に置き換わることは、歪んだ世代を作り出す。
アトランティックの記事「スマホはひとつの世代を破壊したか」の中で、サンディエゴ州立大学の心理学者のジーン・トウェンジ博士は、スマホやソーシャルメディアの長時間利用が、どれほどアメリカの10代の少女を、鬱や自殺行為に陥らせているかを詳しく記述している。
子どもがスマホを手にする年齢が10歳まで下がった今、これまでは主にティーンズ(13歳から19歳)のものだった深刻な精神問題が、もっと若い子どもたちに広がっているのも当然である。救急治療が必要なほど重傷の自傷行為は、10歳から14歳までの少女に劇的に増加しており2009年以来、毎年19%も増加している。
女子がスマホやSNSに惹きつけられている一方で、男子はビデオゲームの世界に惹きつけられ、しばしば、学校の活動を犠牲にしている。ゲーム時間の長さは成績低下と密接な関係がある。男子の方が女子よりもゲーム時間が長く、そのために、この世代では、男子の方が大学進学に苦労している。大学の合格率が、女子では57%なのに対し、男子は43%である。少年は大人になってもゲームの習慣をやめられない。ナショナル・ビューロー・オブ・エこのミック・リサーチの経済学者は最近、どのくらいのアメリカの若者が働かずにビデオゲームを選んでいるかを示している
子どもや青少年専門の心理学者として、私が導かざるを得ない結論は、恥ずかしく、悲しいものである。それは、テック産業に使われた心理学の破壊的な力は、精神衛生士や児童カウンセラーが、子どもたちを救うために使う心理学よりも影響力が大きい、ということだ。平たく言えば、心理学の科学は、子どもを救う以上に子どもを傷つけているのである。

目覚め

最近までワイヤード(つながり)世代の希望は暗かったのだが、最近、意外なグループが現れ、テック産業の心理操作を批判し始めている。それは、テック企業幹部たちである。元グーグルのデザイン倫理学者トリスタン・ハリスは、テック産業の誘引デザインの利用を率先して暴露している。エコノミス誌の1843号のインタビューの中で「これらの会社の仕事は、人の心理学的な(=心の)弱みをついて、人々を釘付けにすることだ」と語っている。
テック企業に、心理操作の利用禁止を呼びかけているもう1人のテック企業幹部は、フェイスブックの元社長、シーン・パーカーだ。Axiosのインタビューの中で彼は、「こうしたアプリケーションを構築するときに、フェイスブックはその第一線なのですが、真っ先に考えることは、どうしたら、より多くの時間をより意識的に使ってもらえるかということなのです。」また、この中で彼は、フェイスブックが「人の心理の脆弱性(心の弱さ)」を悪用しており、「子どもの脳に何が起きているかは神のみぞ知る」と明らかにしている
これらのテック幹部が糾弾しているのは、この産業が誘引技術を不正に使いながら利益を上げているということだ。「ネット消費ビジネスも、これから心理学を利用しようとしている」と、元フェイスブック副社長チャマス・パリハピティヤはスタンフォード大学で皮肉を込めてこう付け加えて言った。「君たちを心理学的に操作して、ドーパミンを放出させる方法を、我々も早く見つけたいよ」
自分が子どもを持つことで、テック企業の幹部たちは考えを変えている。元アップルのトニーファデルはiPadの父とみなされ、iPhoneの開発にも大きく寄与した。彼は現在NestCEO(最高経営責任者)で、「これらの開発にあたっているデザイナーやコーダーの多くは20代でまだ子どもがいない。しかし、時間が経つにつれて、ちょっと待て、と考え、デザインの方針を見直していくだろう」と語っている
クラウドコンピューティング企業のセールスフォースの最高経営責任者マーク・ベニオフは、子どもへの依存症の危険性を理由にソーシャルメディア企業に規制を求める1人である。彼は、タバコが規制されているように、ソーシャルメディア企業も規制の対象になるべきだと主張する。「テクノロジーが依存性を持つようになってきている以上、我々は対応する必要があり、可能な限り規制をしなければならない」」と 2018年1月にCNBCの中で話している。
ベニオフは、両親が子どもの機器利用を制限するべきだと言いいながらも「両親も気づかないような不公平な優位性が企業にあるのならば、政府が率先して、明らかにしなければならない」と言っている。私の患者のケリーの親のような両親が何百万人も、どうして、自分の子どもの心や人生が、乗っ取られてしまったのか皆目見当がつかない今、規制は正当な手段だ。


子どものために声を上げてくれた意外なグループがもう1つある。それはテック投資家だ。アップルの主要株主であるヘッジファンドのジャナ・パートナーと、カリフォルニア州教職員年金制度は、それぞれアップル社の株を20億ドルずつ持っているが、誘引デザインが子どもを苦しめている、と懸念の声を上げている。それらの投資家たちは、アップルへの公開書簡のなかで、子どものスマホやその他の機器の使いすぎは、鬱や自殺のリスク要因となると詳細な証拠を上げている。「iPhone iPadが入口となっているソーシャルメディアやアプリケーションには、中毒性があり、時間を費やすように設計されているのはもはや明らかである」と誘引デザインの破壊的な影響力を非難している。


より年下へ

これらの声に対してテック産業のどのように対応してきただろうか。なんと、もっと(対象年齢を)下げているのだ。フェイスブックは最近、メッセンジャー・キッズを発表した。5歳の子どもでも使えるものだ。有害な誘引デザインは子どもに焦点を合わせるようになってきている。メッセンジャーキッズのアートディレクター シウ・ペイ・ルーは、「子ども達の(フェイスブック上での)コミュニケーションを育み、子どもがしたい事を最大限にエキサイティングにする手助けがしたい」と語る。
フェイスブックのこの子どもに対する狭い視野こそが、ソーシャルネッワークや他のテック企業が、子どもに何が必要なのかがわかっていない事を如実に表している。小さな子どもにとってもっとも「ワクワクする事」とは、家族と時間を過ごすこと、外で遊ぶ事、創造的な遊びに没頭すること、そして、その他の発達に必要な経験をすることであって、電話やスマホを見つめて、ソーシャルネットワークの渦に巻き込まれていくことではない。さらに言えば、フェイスブック・メッセンジャー・キッズは、鬱や自殺行為の危険性がわかっているソーシャルメディアにつながった生活への開始を早めるだけである。
フェイスブック・メッセンジャー・キッズの開始を受けて、キャンペーン・フォー・コマーシャルフリー・チャイルドフッド(CCFC)はフェイスブックに手紙を書き、そこには数多くの署名が集まっている。フェイスブックはまだこの手紙に返事はせず、逆に、メッセンジャーキッズのマーケティングを小さな子どもに対して攻撃的に行い続けている。


沈黙を決め込む、ある職業

テック企業の幹部や投資家が、テック産業の子どもの心理操作を糾弾している一方で、本来、有害な心理学的企てから子どもや家族を守るはずのアメリカ心理学協会(APA)は、この問題に対して、沈黙を続けている。悪意があるわけではない、保護者と同じ、彼らはテック企業が心理学を悪用している事に多分気がついていないのだ。皮肉なのは、心理学者と心理学が倫理に導かれているのに、テック企業幹部や投資家はそうではないということだ。
アメリカ心理者の主要組織である、APA倫理規定は明白だ「心理学者は、患者を傷つけないように、患者のために一生懸命働く」というものだ。さらに、APAの倫理基準では、心理学者に対し、BJフォッグの心理操作技術のような「誤った利用」を正す努力を求めている。この規定では、子どもに対して特別な保護をするように書かれている。なぜなら、発達段階中の子どもには「自主的な決定ができない弱さ」があるからだ。
本人や保護者の許可を得ずに、利益のために子どもの心を操作したり、感情や学習に問題を引き起こしかねない機器に子どもがより多くの時間を費やすように仕向けたりする事は、心理学的行為の倫理に反している。そんな行為を支持するシリコンバレーの企業や投資会社で働いているのは大半が裕福な家庭で育ったな白人男性で、彼らは自らを守る術を持たない子どもたちを支配するために歪んだ技術を使っている。2017年トリスタン・ハリスは、グーグルでこの問題について、インタビューされて、次のように答えている。「このあたり(シリコンバレー)の80キロ範囲内に住む、たった50人あまりのエンジニアデザイナータイプの20歳から35歳の主に白人男性が、何十億人もの考えや行動をコントロールできた事など、これまでの歴史上なかったよ。」
テック産業の罠から子どもを守るのは保護者の責任だという議論もあるだろう。しかし、保護者は、強力な勢力が一斉に彼らに対抗していることに全く気づいていない。また、テクノロジーが薬物と同じ効果を持って、子どもの心を捉えてしまうように開発されていることも知らない。保護者は、姿の見えない未知の存在から自分たちの子どもを守ることができないのだ。
心理操作デザインを使う意図が、子どもを操作するためではなく、より良い製品を作るためのものであるのなら、企業を止めることなどできないと主張する人もいるだろう。実際、ユーザーエクスペリエンス(UX)や心理操作の分野に従事している人たちに、子どもを傷つける意図はないと私は確信している。心理操作技術の悪影響は、非常に競争力の高い製品過程で偶然に発生した不幸な副産物である。しかし、タバコも心理操作デザインも子どもに害を及ぼす危険性が予測されているのだから、それらの影響から子どもを守るために行動を起こすべきなのである。


マシーン時代の良心

心理操作技術は生まれてすぐから、モラルの空白地帯で使われてきた。その結果生じる悲劇は驚くにはあたらない。
実のところ、心理操作デザインを使った有害な可能性はずっと前から認識されてきていた。フォッグ自身も、1999年に新聞記事で「心理操作コンピューターは、破壊的な目的にも利用可能だ。態度や行動を変えることの裏は、操作や圧力につながるからである」と語っている。また、1998年の学術論文で、フォッグは、この技術が悪く使われたら、どんなことが起こりうるのかを詳細に記述している。そこには、もし心理操作技術に「なんらかの有害性、または疑問の点」がでてきたら、研究者たちは、自ら社会的な行動を起こすか、他の人たちに行動を起こすように行動すべきだ、と書いている。
最近では、フォグは心理操作デザインの悪影響を認めるようになってきた。2016年、ザ・エコノミストの1843号で、イアン・レズリーにインタビューされたフォッグは次のように話している。「私の元を見て思うんだ。彼らは本当に世の中をよくしようとしているのか、それとも、ただの金儲けをしているだけなのか」。そして2017年には、o32cマガジンで次のように認めている。「レストランで周りを見回すと、かなりの人々が、スマホをテーブルの上に置いて、面と向かった生のやり取りから絶えず意識をそらしている。これは、よくないことだと思うね」。とはいうものの、フォッグは、自分が作り上げた世界で傷ついた者たちを救うためのアクションは実質的にはとっていない。一部のテック業界幹部を例外として、有力な地位にいる者たちも、心理操作やいじめにもつながるデジタル機器の子どもやティーンズへの利用制限を何一つ設けようとはしない。
それでは、テック産業からどのように子どもを守ることができるのだろうか?ジョン・F・ケネディ元大統領の指針に戻ろう。彼は次のように言っている。「テクノロジー自体に良心はない。テクノロジーが良い力になるのか悪い力になるのかは、人間にかかっている」。心理学者の仕事は、心理学の知識と倫理規範にのっとり、テック企業が子どもやティーンズとどのようなやり取りをすべきか、良心的な指針を率先して示すことだ。
アメリカ心理学協会(APA)は、テック産業の行動操作技術を、影の世界から白日のもとへとさらし、人々に気付かせることから始めるべきである。まずはアメリカ心理学協会の倫理規定を改正し、心理学者がデジタル機器を使いながら子どもを操作することを、特に子どもの健康に影響が出るときには、防ぐようにすべきである。さらに、アメリカ心理学協会は、倫理規範に従って、テック企業やユーザーエクスペリエンスデザイナーらによる心理学的を使った心理操作の悪用を正すための最大限の努力をすべきである。
子どもたちを守り、子どもたちへの害を正すために心理学者たちができることはもっとある。子どものテック製品に規制をかけるべきだと考えるテック企業幹部たちに加わるべきである。アメリカ心理学協会は、故意に子どもの脆弱性につけいろうとするきテック企業に対する警鐘の声をもっと上げるべきである。そして、保護者、学校、子どもを守る活動をしているグループに対し、デジタル機器の使いすぎの害をより強く大胆に伝える努力をすべきである。
そうしている間にも、より影響力の強い新しい心理操作技術がどんどん活用され、子どもやティーンズが持つ弱みにつけ込んでいる。この新たな時代、心理学を職業にするものたちは、子どもの健康と幸せを損なうためではなくて、向上するために、心理学を使うべきである。心理操作デザインを搾取に使うことに強い反対声明を出すことで、心理学協会と心理学者は、この危険なまでにパワフルなデジタル機器の時代に、良心を与える手助けができるのである。

(以上) 出典 子どもを狙うテクノロジー業界の戦争(The Tech Industry's War on Kids by Richad Freed) 
翻訳 新美真理子






10代の方への質問



ゲームやSNSや動画サイトを使っている間に、あなたの心の中が覗かれ、様々なデータが吸い上げられている事に気がついていましたか?




たとえ無料ソフトであっても、利用者に、長い時間、画面に注意を向けさせるだけで、テック企業が儲かるのはなぜでしょう。




あなたが使っているゲームやSNSにはどのような誘引技術が使われていますか? (誘引技術とは画面にあなたの注意を引きつける技術です)
または、あなたがテック企業のユーザーエクスペリエンスデザイナーだったら、どんな工夫をして利用者数や利用時間を増やしますか?






あなたの周りに、ネット依存症と思われる人はいますか?




その人は1日にどのくらいの時間を、画面を見つめていますか?




その人が、失ったものとはなんだと思いますか?5つ以上挙げてください。





銃や薬物は国内に入ってこないように規制ができますが、インターネットのサイトには国境がありません。依存性のあるゲームやサイトから若者を守るためにできることとはなんでしょう。 親や学校や国はなんらかの規制を設けるべきだと思いますか? そうだとしたらどのような規制でしょうか。






この文章を読んで思ったことを自由に書いてください。


















·       

このブログを検索

ブログ アーカイブ