日本人の英語力は、世界でも
アジアでも最低ランクです。
なぜでしょうか?
よく英語力が低いのを文科省のせいにする批判を聞きますが、そうでしょうか?
文科省は変えようと動いていました。
それを昨年、学校関係者と高校生や保護者、そして政治家が止めたのです。
私は、去年の12月、衆議院会館で、政治家と識者と学生のシンポジウムを聴講しました。
賛否両論の識者たち(反対の理由は実行可能性、内容に踏み込んだ話ではありませんでした)
自分たちのことしか考えない高校生と保護者(仕方がない。世界が見えていなんだから)
そして、その意見を聞く政治家(もっと勉強しろーって言いたかった)
実に歯がゆい会議の数日後、入試改革は御破算になりました。
目的のためなら問題があろうと解決策を見つけ、実行するシンガポールとは対照的に、
目的より、できない理由があれば、変わらないことを選び、ズブズブと沈んでいく日本。
30年の失われた日本の原因は、私たち世代です。
間違っていると思っても、声をあげなかったからいけないのです。
世界を知るビジネスマン、駐在員は、留学生はもっと声をあげましょう。
3カ国(フランス、シンガポール、アメリカ)に駐在し、息子たちを現地の中高に通わせ、日本の中高にも通わせ、その違いを見た者の責任として、私は声をあげます。
後悔しないためにも。
ちなみに、EFの英語能力指数は、地域差も浮き彫りにします。
灰色の都市は、受験生が400人に満たないためデータが取れない地域です。
EF SET
テストを受けてみましょう。15分で結果がわかる簡易テストもあります。
さて、日本の英語指数は「低い」ですが、この「低い」英語ってどういうことでしょうか?
「低い」英語力とは、
- 観光客として英語を話す国および地域を旅することができる
- (英語を話す)同僚とちょっとした会話ができる
- 同僚からの簡単なメールを理解することができる
よく、大人が、
海外旅行で困らないように、とか、上司が外国人になっても大丈夫なように、
という目標にする英語力です。
これは、「低い」のです。
日本の英語教育の、6年間学んでもこの域にしか達しないことです。
こんだけできれば十分じゃない?と、思っているあなた!
その意識が、日本人の英語力を下げているのです。
それでは、もう一つ上のランク「標準」だと、どんなことができるのでしょう。
- 専門分野における会議に参加
- 歌の歌詞を理解
- 熟知した内容についてプロフェッショナルなメールが書ける。
うちの子、こんなことできなくてもいいわ、大学に入れれば、と思っている保護者や先生!
就活で日本語ができる外国人留学生や帰国生と同じ土俵で戦う時まで現実を見ないのですか。
日本の就活生が哀れなのは、リクルートスーツを着ているからではなく、武器を持たずに戦場に送られるからだと私は思っています。
準1級(B1)にいくと見える景色があります。
TEDトークもKhan Academyもいろんな動画も楽しめます。
年齢相応の話が英語でできるようになります。
英語を学ぶのではなく、英語で学び、英語で楽しめるようになります。
世界が本当に広がります。
ちなみに、私の3人の息子たちやその友人の英語レベルは1級レベル(B2)です。
英語ができるだけではありません。
英語ができることで入る情報量も多く、機会に恵まれるせいか、これから必要とされるスキルの4つのC
「Communication(コミュニケーション)」さまざまな人と意思疎通ができる
「Collaboration(コラボレーション)」協力しあうことができる
「Critical Thinking(クリティカルシンキング)」あらゆる問題を分析解決できる
「Creativity(クリエイティビティ)」創造力を発揮できる
も育っていきます。
それでも、日本語を学んだ外国人留学生には敵わないって思っています。
ところで、一般の中高生が準1級を取るのは難しいです。
準1級をとった私の生徒たちが、全国模試の偏差値が70を超えることからわかります。
日本の中高生の英語レベルは少しずつ上がってはきています。
しかし、新興国の英語レベル向上が著しいため、
少ししか上がらない日本の相対的英語レベルは下がっていくのです。
でも、そんな暗い話ばかりするつもりはありません。
希望はあります!
それは、私たち大人が意識を変えること。
子どもたちの未来のために、
日本の未来のために、
高校生は、準1級(TOEFL 7ー80点 CEFR B1レベル)取るべきだって親や先生が意識を変えるのです。
私は「準1運動」を始めたい。「TOEFL70運動」でも「CEFRB1運動でもいい」
ひとクラス30人もいて教えられない、という声も聞こえてきそうですが、
私はそうは思いません。
2級以上の生徒は、文法の基礎力があるので、教えなくても、自分で学んでいけます。
6月の英検で7人の準1級合格者を出した10回の週末ミーティングで、私は教えませんでした。
合格した生徒たちは、私の与えた課題をこなしただけです。
市販の問題集(単語集と語彙問題集)を2冊やった生徒は合格しました。
私は、「原田メソッド」で目標と日々の学習量を決めさせ、週末に確認テストをし、英作文を添削しただけです。「原田メソッド」だって自分で計画を立てられれば不要です。
問題集は古本でよければ数百円です。
必要なのは、やる気と数百円!
中高生よ。英検準1級 (TOEFL 7ー80点 CEFR B1レベル)を目指そう!
私は立ち上がります。CEFRB運動(セファールB運動)を始めます。
CEFRB運動とは、「中高生の英語のレベルをの国際的な英語レベルCEFRのBレベルにしよう」という運動です。
CEFR Bとはだいたい準1級レベルです。
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CEFRについてはこちらをみてください。 |
セファールBとは、「使えるレベル」の英語です。
よく聞く「中高6年間も学んだのに使えない」のは、日本の文科省の高校卒業の目標レベルが英検2級(以前は準2級だった、、、)A2レベルだったからです。
学校もBレベルを教えなかったし、生徒も学ぼうとしていなかった。
中高生の間に、セファール(CEFR))Bのレベルを目指しましょう。
今回の投稿は、ここで終わりたいのですが、(来週になったら消します)
来週月曜日から、10月の英検に向けた指導が始まります。
原田メソッドは来週にしか教えません。(次の予定は、リクエストがない限り10月)
今回も準1級にたくさん合格させますので、2級を持っている生徒はぜひ申し込んでください。
私の子供たちがTOEFLにこの秋は挑戦するので、TOEFLの人も一緒に勉強しましょう。